Owner Gallery  #17        FULL SCRATCH
 


トーハツランペット CA−2 1961  実車諸元 空冷単気筒 2ストローク 排気量49cc 6・8hp12000rpm 3or4speed 

 
 
もう何十年も前になるのでしょうか、ホンダRC162のモーターライズのキットが1:10スケールで発売されていました。
電池を収納するためにタンクの形状が随分違ったものでしたが、当時としては興奮して組み上げました。
しかしスケールが中途で細部がどうしてもRCとは別物と思うといつのまにかジャンクになっていました。
かわいいキットでタイヤは少し幅広ですが何とAVONの刻印がされていたり、
リムはバイシクルタイプとかアンバランスを十分楽しめました。

20年くらい前になると思いますが、プロター製作の第一回挫折があってAFVのスクラッチなど取り組んでみましたが
やはりモーターサイクルのような思い入れが出来ません。
「どうせ何か作るのなら自分が乗っていたマシンでもスクラッチで挑戦してみるか」
そんな動機でジャンクからRC162をとりだして使えるパーツ(勿論サイズ上で)タイヤ・リム・Fフエンダー他を取り外し、
ランペットレーサーに挑戦しました。当時はスクラッチが出来ただけの喜びで、随分いい加減な作品でしたが厚かましくも
自分の作品展には堂々と展示したりプロターのHPにも掲載したりしていました。
 
 
2003年の作品展当時の写真です。かなり傷んでいるのですが,洗剤で洗ったり、ワックス掛けをしたりして誤魔化しています。
何故か今年、静岡のモデルクラブの作品展に参加することになり、我がクラブ不老隊の松永隊長から、見苦しくてもそのランペットを出品せよの命令となり、慌てて損傷部分だけでも補修してということからレストアをしました。作品の出来はひどいものですが、私としてはとても愛着がある作品で、あまり原型を作り直すことは不本意ですから塗装や折損・ひびの補修、明らかな間違いのあった小物部品だけを作り足すようにしました。
 下の2枚はプロターのHPに掲載していた補修以前の古い写真です。ダミータンクの凹みが歴然としています。またフエンダーステーの処理がいい加減に済ませていますね。シートの肉厚も深すぎるようです。



 

 
 
  左上
シートの素材をエポキシパテで作っていましたが、
径年変化か混合が不適切だったのか指で押さえると
ポロポロと崩れてきました。
パテ埋めなどの補修は不可能なので
新にプラ板で作りました。
右上
Fフォークのインナーチューブを
当時2mmのアルミ棒で作っていましたが
あり得ないサイズなので3mmに変更。
併せてボトムケースも作り直しました。
左、シリンダーのフインが僅か4枚。
これはおかしいと新に実車のように7枚構成に
作り変えました。
 
  損傷が激しかったガソリンタンクです。
素材が加工の容易なバルサ材を使用していました。
幸い塗装をやり直せば何とかなりそうなので
再度目止めを施しました。

となりのダミータンクはエポキシパテの使用で
上面が陥没していましたのでソックリ、
プラ板だけを使って新に作り変えました。
 
 
  改修後のCA−2      
  補修のポイント

タンクはひび割れの間に瞬間接着剤を流し込み固めてから再塗装しました。

フレームは汚れを洗剤で落して軽く1回吹き付けています。

シートカウルとダミータンク実車ではいずれもアルミ製のキットが装備されています。

ここではシートカウルのみアルミ板を叩き出して作っていましたのでそのまま使いました。

リムまわりは手をつけていません。
 
 
 特に説明するような部分もありませんが、作品は国内販売されたスポーツ車でCA2と呼ばれた初期のマシンに別途販売されたロードレースキットを組み付けたものを設定しています。
後で一部のクラブチームに渡された市販レーサーとの違いは、車体部分ではボルト締めのフレームが溶接に変えられ捩れの減少や、脆弱であったバックステップ等の変更でした。エンジンではクラッチをクランク1次側からミッション側に移されたこと、4速ミッションに変わったことなどです。基本的にはクランクに直結したきわめて大きいダイナモを取り外し大容量のバッテリで点火し回転数を稼いでいました。これもクランクのバランスと組み付け如何で振動が多くなったりメカニック泣かせの課題だったと記憶しています。
しかも新しいパーツの供給が遅れて、急遽工場チームのスペアエンジンを貸与してもらったり準プライベーターは苦戦を強いられました。広いパワーバンドを持つランペットエンジンも、この後ホンダから発売されたCR110の前には太刀打ちできず、更に2スト勢のスズキ市販改造マシンからも急追を受ける有様でした。特にスズキ50ccは排気系のチューンアップが成功したあとバナナチャンバーと言われた独特の膨張菅は広い回転域でパワーを搾り出し僅か卵1個の排気量からは想像もつかないような高出力を見せ付けていました。

 
 サブタンクの形状も再度修正しました。回転計は市販車LDのものを転用していたようです。
U型の金具で留められていました。
点火系が回転についていけないようでオーバーレブは先ずありませんでした。



潤滑油は植物系でしたが、一定期間エンジンを動かさないと走らせないとリング溝に膠着するようで、ほぼレースごとに組換えでメカニックの人が苦労していました。
 もっともCA2らしさが表現できる角度です。
全体的に小作りでありながら、手足だけがっちりした小学生といった感じです。
きわめて簡潔ですが、メインフレームから後方に出された2枚の鋼鈑につけられたパイプのステップは脆弱で50kg前半の体重負荷でもいつも「ハの字」になっていたのを記憶しています。輸出用ではキャスト製に変更されていました。




 この2枚の写真は撮影時期が異なります。.背景が明るいのが最近撮りなおしたものです。ともかくデジカメ撮影技術を自分のものにしょうと、ただいま勉強中です。

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