MODELING NOTE  File 34
 
TOHATSU 1963 50cc Factry Racer 連載7回予定 FULL SCRATCH
プラモつくりを支える?

小さい部品つくりを続けています。以前ご紹介した話ですがチエット・ベイカーのCDを1日で10枚聴きました。もうそんな馬鹿な事はしません。アマゾンのメールで3枚セットのCDの案内がありました。非常に価格が格安だったので、内容も分からないまま購入しました。予想外の音質で特にDISC1にあるアロントゲザーを聴いてびっくりしました。工作室のオーデイオ設備は小型でBGM的な扱いですから十分楽しめました。このあと東京コンサートのCDを入手することができました。チエット・ベイカーは薬中毒に冒され来日した3年後に亡くなりました。彼の晩年の演奏は悲壮感が漂い鬼気迫るものでフアンの評価は分かれているようです。薬代を得るために必死にラッパを吹いていると誰か言ってましたが、そのとおりかも知れません。彼は数少ない西海岸サンフランシスコ出身のトランペッターで独特の緩やかに繊細な音出しは素晴らしいものです。ZAZZを聴きながら工作をしますと、曲に聴き入り手が止まっています。これも工作の遅れの言い訳です。
 9月7日   部品つくりに集中 第3回
ホイルのバランス

いきなり物騒な状態をお見せします。可動モデルでもないのに何故バランス取りをと思われるでしょうが、最終組み上げた時点で微妙な狂いがあるとタイヤが中心に位置しません。
これはスポーク張り(4箇所仮止め済)最後の工程になりますが、この状態でルーターの低速、中速と回転を上げてスポークのしなりを微調整します。大きなひねりがなければこの作業で真円が出ます。このまま状態で瞬間接着剤で固定します。
1日置いてから、スポークの余分を切り落として、タイヤを装着してもう一度低速で廻して確認をしています。
ブレーキドラムの工作

50ccのブレーキドラムがこうも複雑だと思いませんでした。
シングルカムの普通の形式ですが、ドラム冷却の吸入ダクトが設けられています。なんとその奥に穴あけされたプレートが取り付けられています。最初に思いついたのが、省略でした。ところが正面から見ると、とてもそんないい加減で済む問題ではありません。ダミーの穴を明けた吸入ダクトをつくり、実車と同じように大きく延長したダクトを被せるようにしました。
実物より相当大きく拡大した写真です。

完成した前後のパネル

上2個が前輪ようです。下側後輪ようにもちゃんとダクトがついていました。同じ要領でやや小型ダクトを工作しました。

量産車部品が使われていました。ブレーキレバーはCA2と同じパーツでしょう亜鉛メッキの懐かしいものでした。
形状も簡単で切り込みを入れたり取り付けボルトを加えて楽しめました。
組み上げた前後輪

COSMOの36穴ナロウホイルを旋盤でバフ掛けしました。
ニップルは従来使っていた(今回も予定)真鍮製からアルミパイプに変更しました。ブラスの経年変化を考えると、あるいはアルミが適しているかも知れません。今回はテストケースです。工作工程はとても簡単で時間が短縮できました。
フロントフエンダー(1)
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時間的な問題もあってジャンクパーツを転用しました。ところがトーハツのフエンダーには両端に丸いリブがあります。フエンダー側面を08mm程削り、05mmのロッドを両サイドに貼り付けています。
フロントフエンダー(2)

サフエーサーを吹き付けた状態です。ステーや取り付けバンドはすべて真鍮板と真鍮パイプです。過去プラ材で加工した事はありますが、今回のトーハツは仮組み途中で指がなかに入らず上手く工作が進みません。やむ得ず半田付けをしてく上げるという方法で逃げっています。
これで完成ではあるません。不要なサフを落とし、何度か下地処理を行ってから塗装になります。

シート

モータショーで発表当時の105Yのシートは、ランペットのレースキットのシートを転用していました。元々CA2のシートは50cc級だやや大型でしたが着座すると、納得できるものでした。
しかし模型の世界では少し面倒な工作を強いられます。
シートの原型をつくります。シート幅約20mmです。ストッパーは約7度程後方に倒れています。原型段階でで丸みや膨らみを準備しておきます。この上に04mm厚、幅4mmに揃えた短冊状のプラ板中心から振り分けて貼り付け余白を切り取り、周りに05mmプラ板を貼り付けて仕上げます。
下の写真が未塗装のシート完成品です。

右下の写真前にご紹介したアルミの凸凹のカウル、あのカウルをひたすら板金の真似事を続けてやっとできあがりました。


回転計

いつもご協力いただいているS氏に特別に作って戴きました。タコメーターを構成す部品と左写真の完成品です。
つばのようにメーターについた黒い枠は耐震用のゴムラバーです。このゴムラバーを介してフレームに取り付けられます。カメラの解像力が低くメーターパネルの素晴らしい面をお伝えできなくて残念です。S氏併せてBS50のメーターパネルの同封されていました。トーハツからBSへ因縁の水冷ツイン移譲を思うと次はこれを作れのサインかも知れません。
フレーム(1)

典型的なWクレードルフレームの代表といっようなフレーム構成です。基本的にフレームはタンクレールとステアリングヘッドを
平面図に合せて作ります。アンダーフレームの曲げは1箇所だけで比較的簡単にできます。注意点はステアリングヘッドの垂直を随時確認しながら工作をします。僅かの狂いでどうにも処理できない結果となります。スケールの如何を問わず改造や自作のポイント部分です。小型の金属製L型定規をお勧めします。
フレーム(2)基本形

上の写真の基本フレームを平面図に合わせダウンチューブと一緒に組み上げます。勿論アンダーフレームの水平垂直の位置決めが最も重要な作業となります。
前方の別部品はカウリング用のサブフレームです。取り付けは工作の都合で最後になります。
後方のパーツは後輪用のスイングアームで3mm径のロッドを使用しています。本体フレームはすべてエバーグリーン社の2・4mm径のパイプを使用しています。
これからエンジン架装の取り付けラグやたくさんのものを付け足していきます。
ガソリンタンク基本形

細くて長く緩やかな曲面で作られたタンクフォルム、魅力は大型マシンをそのまま凝縮したような見栄がちらほらしている所でしょう。とても小さなものですから今回はソリッド加工にしました。ところが大事な忘れ物をしてこれからどうしようかと困っています。タンク素材は1ヶ月前に貼り合わせて準備しやっと粗形に削り出したので、多少面倒でもこの素材に加工するしかないとそんな状況です。全体的には60%くらいの進捗です。


今年はご贔屓球団がM点火で、そちらに気合が入ってナイター時間に工作をしていません。これも工作遅れの原因でしょう。ピッチをあげます。                                柴田一彌
チエットベイカー再登場

前回、来日した時のCDを少しご紹介しました。2枚組のセットで7曲でまとめられています。勿論代表曲のMY’FUNNYVALENTINEの演奏も素晴らしいのですが、CD2に収められているALMOST BLUEは、圧巻です。晩年のベイカーの枯れた演奏の中でも悲壮感が漂い、このまま朽ち果てるのではと思うくらいで、ピアノよ少しインターバルを!
最後まで唄い続ける姿勢に泪します。
私はJAZZフアンではないかも知れません。多分ミーハーの部類に属していると思います.。機会があれば是非聴いて下さい。
 9月23日   部品つくりはかどりません 第4回
ガソリンタンク(2)

前回、基本形の粗材の状態でお伝えしましたが、ちょっと忘れ物?実はとんでもない工作が抜けていました。
ステリングヘッドの切り込みとオイルタンクの収納部分が未加工のままでした。負け惜しみになりますが、再加工の前にタンクサイズをよく調べると約1・8mmも高い事が判明しました。この際、再製作より楽だと割り切って手直しをしました。プラ素材の貼り合わせ時期からは相当な時間が経過しているのですがやはり肉痩せが出ていました。邪道かもしれませんが最終的に瞬間接着剤でコーティングして固めました。
最終塗装色はトーハツピンクの予定ですから下地塗装は白色で3層ほど重ねています。
シリンダーとシリンダーヘッドの製作で

今まで何度も同じような写真を掲載してきました。2スト、4スト、シングルからマルチまで少なくとも40台以上のエンジンを作ってきましたが、全く工作手法に進化がありません。
当然、従来の手法ですからフイン枚数の積算などは素早くなりましたが、フインの周辺の面取りなど一工程の作業は変化はありません。1枚ごとの手作業を強いられます。電動工具も可能な限り導入して効率を上げているつもりですが必ずしも上手くいっている訳ではありません。出来上がりを想定するだけが楽しみなのでしょうか。
シリンダーヘッド完成品

50ccツインのヘッドは本当に小さいものです。幅約18mm程です。スタットボルトは1mm6角ロッドを貫通させています。
埋め込みする方法もありますが、貫通方式にするとナット上部をきれいに整形してヘッドフインの出代にきちんと合わせて下部で切断できます。糊代も下付けで簡単になります。
シリンダー

英国に渡った105Yは大きくモデファイされています。シリンダー右側面にはオイルポンプ取り付けのためフインの一部を切り取っています。1963年、既に混合給油での熱対策は限界があると考えていた2スト主力の各社は強制給油の方向を試行していました。トーハツエンジンの安定した性能が開発のスピードを遅らせたのかも知れません。

資料ではキャブレタにゴムキャップが被されていたので追加工作をしました。
クリップハンドル

少し面倒な作業になりましたが、折角ですからデユァルブレーキワイヤーも2本のパイプを挟む形式にしました。アクスルケースは2本並列方式です。
ワイヤリングを施したので乱雑な写真になってしまいました。
排気管

前回の排気管やはり形状が納得できず再加工しました。結論からすると若干垂れ気味の独特の形が再現できていなかったことです。それよりもっとダメな事はオーバーサイズでした。まるで125ccツインになっていたかも知れません。このサイズになると1mmの差異はとても大きな値になるようです。
オイルポンプ、クラッチまわり

左側、
クランクケース右側面のオイルポンプ、タコメーター、点火回路等の一体部品。

右側、
クランクケース左側面に付くクラッチハウジング一体、写真では見えませんがクラッチ板を1枚ずつ重ねて
クラッチケースに組み込んでいます。

肝心のクランクケースの塗装が大失敗してやり直し作業に入っています。
 1963〜64当時の50cc工場レーサーの単純比較

 スズキ RM64 空冷単気 11hp16000rpm 重量公表なし11変速

 ホンダ RC113 空冷2気筒 10ps16000rpm 62.5kg 9変速

 トーハツ105y 空冷2気筒 10ps16000rpm 56.5kg 6変速

 どのマシンの最大出力は大きく変わりません。唯こんな単純な数値から
 でも決定的なポテンシャル不足を見つけることができます。

バッテリーの工作

トーハツお得意のバッテリー点火、結構大容量が搭載されています。
オイルポンプの負担と安心の引換をどう捉えるか、大変な時代であったことには間違いありません。


初秋の博多湾

排気管の塗装中に顔を上げると珍しく大型客船が出港中でした。ズーム倍率5・6倍(光学)の最大値で撮影しましたが船名など読み取る事はできませんでした。
某球団の優勝など重なって模型製作は少し浮き足立って遅れに拍車がかかってしまいました。


来週から頑張る?自分でも恥ずかしくなるほどこの言葉使っています。いよいよ言い訳のネタも尽きました。
   柴田一彌


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