Modeling note file6 SUZUKI 50cc RM62 1962年
     

SUZUKI 50cc RM62  1962年

実車諸元  空冷単気筒  排気量50cc 9ps/11500rpm  8speed 重量 50kg
 イタリア国内で始まったシクロのロードレース、それはペタルを取り払った最小排気量のレーシングマシンに変貌し、さらにイタリアンカップと呼ばれる国内選手権レースの開催で盛況に拍車をかけました。第2次大戦後の厳しい財政状況のなかで比較的容易に取り組める50ccクラスだからでしょうか、イタリア国内のたくさんのメーカーから町工場クラスのビルダーまでがこのクラスのマシン開発に挑戦しました。その流れは西ドイツ・フランスとヨーロッパ各国の50ccが参加する欧州選手権にまで発展していきます。マシンの性能も1960年初めにはリッター100HP以上に到達し、マシンづくりに高度の技術と特別なライディング技術が要求され、少しの僥倖だけでは勝てないレベルに達していました。

 下の古い写真は、モーターマガジン社が発行していた月刊誌「オートバイ」の1962年1月号に掲載された50ccレーサーの特集記事から抜粋しました。内容は約20ページほどですが、この年世界選手権に格上げされる50cc級マシンの背景と技術水準を写真を交えて解説されています。この記事は42年前に記述されたものですが内容は現在でも十分楽しめるものです。残念ながらこの特集記事では未だスズキの情報はありませんでした。


1961年、FIMは翌62年から新に50cc世界選手権を正式に格上げを決定しました。 スズキはこの年東独のMZチームから小排気量ライダーの名手Eデグナーが2スト技術と持って亡命してきました。当時としては劇的な出来事が展開されます。この物語の詳細は、スズキでマシン開発に関わられた中野広之氏のサイト
(日本のモーターサイクルの夜明け・スズキ挑戦の記録)で発表されていますので是非ご一読されるようお勧めします。1962年マン島TTレースに挑戦した50kgを下回る超軽量マシンRM62をEデグナーがライディング、見事優勝にに導きました。僅か50ccの排気量マシンが最高速145km/hを超えることなど想像も出来ないことでした。チャンバーと呼ばれる膨張排気菅を持つこの燃焼技術は、それから何年もの間スズキの2ストロークマシンの優位を保つ事になります。


963年にスズキ自動車は50cc世界選手権獲得を記念してRM62の(約1:10スケール)のプラモKITを販売店用のノベルティで配付しました。勿論、もう私の手元にはありませんが当時はすぐに組み立ててお宝にしていました。
1988年でしたがプロターキットで2輪模型つくりを再開したときに、RK66のキットから強引にRM62に改造を試みました。そして出来上がった、似ても似つかない恥ずかしい作品を未だに持ち続ける厚かましさに自分でもあきれていますが・・・・・ところが、思いもよらず今年になって沢山の方々からRM62について色んな情報を教えていただきました。今まで推測であった細部の仕組みが分かり今度は正しいものが出来ると、ご好意を寄せて戴いた皆さんに再製作を約束していました。そのようなことから今回の製作記は、相応のプレッシャーもありますが背伸びしないように、そして楽しくお伝えできればと思っています。


1962年当時にプレス向けに
発表されたRM62


レース参戦前の写真?1973年別冊モーターサイクリスト増刊号から
 第1回 11月15日 製作準備

ベースキットの準備

基本的な考え方はプロターキットから改造することを前提にしています。今回もスズキRK66のキット使います。このキットは初回輸入分ですが未開封のまま何十年も経過しています。やはりゴムパーツが接触していた部分だけプラが溶けていました。幸い?ラジエーターや排気菅でしたが使う予定がないので問題ありません。さてベースにするキットからRM用の部品がどれだけ取り出せるか課題です。

今では珍しい箱絵が描かれたパッケージ。デカルがすっかり黄ばんでいました。

シートやラジエーターが少し溶けて・・・大抵の場合ゴム類をポリ袋にいれて仕分けているのですがうっかりしていました。
資料写真と図面について
手持ち資料と皆さんからご提供いただいた写真やCD・ROMなどを併せると相当な量になります。全てをご紹介できませんので、従来のようにA4にプリントアウトして使っているとご理解ください。
製作実寸図面を前回から厚手方眼紙を使用していましたが、何度も製作部品と図面合せを重ねていきますと鉛筆で引いた図面が次第に消えて、ボールペンで書き足す必要が出てきました。それならと引いた図面を細いフエルトペンでなぞりました。残念ながらたどたどしい図面になってしまいましたが、自分ではこのほうが使い易いと言い聞かせています。

 キットから転用できる部品(単品で調べていくと、そのまま使えるものはほぼありませんでした。)
 足まわり(タイヤ・リム・ハブ・パネルなど)・・・・・・
   Fタイヤはパターンが異なりますがこれ以外に方法がありません。ブレーキドラムは作り足す予定です。
 エンジンまわり(タンク・クランクケースの一部・クラッチケース他)・・・・・・
   空冷単気筒に変更ですからほぼ新しく作ります。課題はクラッチでしょう。
 
フレームまわり(Fボトムケース・リアサス・ホイルシャフト)・・・・・・
   フレームは改造可能ですがチューブ径が大きく異なるので新に作ります。
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