Modeling note  SPECIAL      file 20
MotoMorini Settbello 175  Formula 3 race     復刻製作完成   

このコメントは当時、製作記の書き出しでワープロに偶然残っていました。(参考)  
2002・10・22

1955年に発表されたモリーニの175ccの市販ロードスポーツ。イタリア車お得意の中間排気量。このマシンをイタリア国内用に改装してレーサーに仕上げられたものです。OHV単気筒17bhp程度の出力では市販車で特に高性能というものではありません。しかし1957年に開発された市場最強の単気筒とと呼ばれる250ccGPマシンとは比較出来ないほど流麗な車です。このイタリアン美女に参っていました。10年くらい前からいつかは挑戦したいマシンですが、製作に必要な細部資料が揃わず先送りにしていました・・・・
         

12月12日   追加部品と組み上げ完成へ
組み上げの肝心部分

エンジン本体が構造材の一部となっているため、この部分の精度が求められます。従来は1・4mmビスで完全固定をしていましたが、今回出来るだけプラスネジの使用を避けて、ステン製のボルト埋め込みに変えてみました。
後の説明に出てきますがエンジン構成のボルト、マイナスねじも新たに金属製(若干高価?)に交換したのでバランス上、それぞれの規格のネジ類が揃いました。ポイント部分に使うことで表現力は上がるようです。ただ切断面がシャープ過ぎるように感じるので800番程度の布ヤスリで角を気持ち慣らしてやると落ち着くようです。

スタンドの変更

スタンドがないと組み立てが出来ませんので・・・・・・
前にもご説明しましたが見栄えの良いものは不安定で1mm厚の真鍮板をベースにがっしりとしたものに変えました。

余談ですが2輪車の展示でこのスタンドだけは各自それぞれの思いの範囲で設定しているのでしょうか。ミュージアムでさえおよそ場違いの色のまま、錆び浮き、高さなんかどうでもと後輪20cmくらい跳ね上がったままで展示されている場面に出会います。古典競技車だからでしょうか。
フレームの組み立て

セクションごとにまとめた部品を組み付けます。リムの変更とホイルハブの変更によってタイヤサイズが一回り大きく見え、イメージががらりと変わりました。57年に開発されたDOHC250単気筒エンジンは明らかにこのセッテベロ175エンジンからの発展版であることがうかがえます。
タンクとシート

タンクは前回製作時に全長を誤っていたので短縮して調整済みでしたからそのままティシュでくるんで保管していました。シートカウルの僅かの拡張で、タンク・シートのラインの流れがまとまり独特のフォルムが表現できたようです。
タンクは以前の塗装のままで、塗り直しはタンクカラーに合わせました。イタリアンレッドの場合、思ったより簡単に色合わせが出来ました。
競技ゼッケン(左右用)

F3レースの規定では前方、左右の指定場所に3枚を取り付けることになっています。前回、完成を急いで手抜きをしていました。2時間もあれば簡単にできるのに余程慌てていたのでしょう。
裏側にT型のアルミ板ステーを介して車体につけます。
12月13日  完成写真
左側真横から
左斜め後方から
左斜め前方から

左上写真


右上写真、

左側写真、


左下写真、

右下写真、

回転計は新しく製作。文字盤はS氏の応援です。

シートカウルのアップ。

キャブ部分の拡大、ヘッドカバーはアルミの磨きだしでピカピカです。

新に製作したFフォーク部分の拡大

チエーンはリヤスプロケを加工して付けてあったゴム製をそのまま使いました。チエーンストッパーには08mmアルミ板を。注目?はワイヤー留めのアルミバンドを本格的に作ってみました(ダウンチューブの中ほど)

左側写真、ブレーキ冷却ダクト、正しい資料を得たので従来の穴明けし たカバーに変えて新たに作りました。目立たないのですがドラムストッパーのネジはワイヤー留め式を使っています。

左下写真、クランクケース部分の拡大、クランクケースカバー取り付けを沈頭マイナスボルトに加工。見落としていたサイドカバー(シフトリンゲージ部分)の取り付けなど。

右下写真、クランクケース左部分の拡大、同じように沈頭ボルトの加工状態。この角度から1本のプラスネジの頭が見えます。強度、精度の問題でこの部分やむ得ず使用しています。
右真横から
右前方から
右後方から

全体上面から



今回、屋外撮影をしました。天候は晴れであまりにも強い陽射しになったので室内窓側に移動しましたが植木や自分の陰が写りこ込んで自然光の撮影の難しさが良くわかりました。写真撮影も経験値の積み重ねかなと思っています。

あとがき

今回の復刻製作は少し看板と違いました。スクラッチ工作の場合やはり基本部品のフレーム、エンジンの新規製作をしないと若干時間的に楽になります。しかし作品の完成結果は、全く新規工作のような違いを明らかにする必要があります。そうなると基本工作省略で得た時間を全ての部品の洗い直しと、再製作に使うので結局あまり意識できるほどのものでもありませんでした。逆に言えば失敗されないと思うと慎重に分解したパーツをテープで養生作業をしたり、むしろ面倒な作業が次々と出てきました。しかしこれは、これで楽しんでいるのかも知れません。一番残念な事は「ドラクエ」がまだクリヤーできていません。お正月にゆっくり挑戦するしかないようです。


レーサーが最も美しく見えるのは右後方からと言い続けていましたが、しかしセッテベロでは左前方からでした。流麗な曲面が姿を変えて、むしろ挑戦的な敏捷性すら感じます。


次回作品はまだ決定していません。イタリアンレッドのマシンが続いていますが、日本のレーサーも資料だけは揃っていますので、年内に構想を練って(そんな大袈裟な話ではないのですが)新年から取り組みたいと思っています。


1年間皆さまの閲覧とたくさんのご支援に深謝いたします。
良い新年をお迎え下さい


           柴田一彌
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