Modeling note       file 4
息抜き用にTeaRoomと新しいコーナーを設けましたが結局はバイク模型に
関連する話になりました。どうもあのコーナーは予告編発表をするところになって、
本文の前置きをしているような内容になりそうです。注意!
今回はスクラッチ製作の工作記事を中心に、ほぼリアルタイムで連載致します。
何か目新しい工作ヒントでも見つかればうれしいのですが。
CZ125 125cc 1960年 Czechoslpvakia

実車諸元 
空冷単気筒DOHC 出力20PS 12900rpm 6speed 重量77kg

製作動機は1冊の本から始まりました。10年前くらい前に著名なレーサージャーナリストの
アラン・カスカートが書いた45台のレーシングマシンのテスト記事を中村恭一さんが翻訳して
山海堂から究極のレーサーと邦題をつけて出版されている皆さんご存知の本です。
そのなかで東欧圏の4ストロークマシンとして当時ではきわめて優れた性能のレーサーであることが
紹介されています。尊敬するアランが戦前を含んだ45台の車種のなかから採りあげた1台に
非常に興味を覚え少しづつ資料など調べていました。特にバルブの機構は非常に面白い形式で
カムシャフトを垂直に回して排気側を更に横軸にシャフトを駆動させて吸気側を動かす特異な
レイアウトを採用しています。その他フレームを始め、いたる所にユニークな部分があって
興味がつきません。
そんなことから何れ機会があれば・問題点を解決できれば取り組みたいモデルでした。
予告編でご紹介したように最大の難関デカルが出来たことで一挙に発進する事ができました。
部分的なメカの詳細は製作工程のなかで分かる範囲でお伝えしたいと思います。
図面やスケッチは完了していますので約2ヶ月の期間で完成させたいと思います。
したがって1週間分くらいの作業進捗をランダムに掲載してまいります。

     プロターからモトクロッサーのキットは発売されています。何とか部品の転用が出来ないかと考えましたが少し無理のようです。
 3月14日 エンジンから始める
  図面作成やスケッチなどの手順はいつもの方法ですから省略して工作ポイントからはじめます。
  エンジンの詳細写真が多数あってかなり細かく煮詰めることができました。
 シリンダーとシリンダーヘッド

フインの厚みを考えると03mmのプラ板を使いたいのですが、
どうしてもフインの枚数が実物より2枚も多くなります。
やむ得ず05mmを使いフインの縁を薄く加工しています。
給排気のポート部分は昨年までは、この段階で両方に形を作って
いましたが、あとでフインの間に埋めていく方が工作も楽で
出来上がりもきれいになるようです。
大枠の切り出しをした後まとめて整形をしますが、
穴が空いているのは全て併せマークを
兼ねた加工時の締め付け2mmボルト用のものです。
これは未だ素材段階で整形にヤスリを使いますが
目詰まりしますから1台1本と割り切り100円ショップで
樹脂用ヤスリを調達しています。
使用後にアルミなどの整形に利用して使い捨てにしています。



シリンダーの貼りあわせとヘッドの貼りあわせ

一体に組み上げる前に、フインを両面テープで仮止めして
ヘッド右前カムシャフトの切り込みの位置決めを済ませてから、
再度フインの整形とプラグ台座の場所を調整してから
糊付けをしました。

バルブまわりの工作がやや複雑になるのでここでは
ヘッドとシリンダーのバランスと予定した高さの確認です。

位置決め穴を2mmとしましたが
工作は2.1mmが樂でさほど工作精度も低下しません



ヘッド上部を別部品にしてフインやオイルポンプ、
ペペルギァボックスなどのパーツを仮組みしますが
まだタペット調整蓋などが未工作です。

給排気それぞれのカムシャフトの通るフインの内側に
四角形の蓋が付きます。割愛したい部分ですが、
前傾30度のエンジンと後退したフェールタンクで
丸見えになりそうですから追加工作をします

  3月20日(第2回) 
エンジン製作のつづき
 普通の場合、フレームをつくりそれからエンジンを搭載するというのが手順なのですが、このマシンのフレームは
Wチューブのオープンクレードル型でエンジンが構造材の役割を受け持ち、さらに後輪スイングアームのピポット部分が、
エンジンマウントのサブシャーシ?を介して取り付けされており、複雑なフレームの製作で時間がかかりそうです。
2004年に製作したモリーニのセッテベロ175が同様のオープンクレードルのフレームで
組み上げの精度アップに苦労しました。実はあの時も最初に作ったフレームのダウンチューブはやり直しをしています。
 今回はダブルクレードルでしかも大きなRの曲線構造ですから一番基になるもの(今回はクランクケース)を
先に作り正確な位置決めが出来るようにしました。
素材にプラ材を使用する限りフレームが一番脆弱になり外部からの微妙な力が加わると少しずつ
捩れや変形が出てきます。少々の事では変形しないソリッド構造で、土台になるものはエンジンしかありません。
そんな事で平面図面の中心のエンジンから着手しました。



クランクケース

2mmプラ板を6枚積層してから整形。
更にカバー部分に1.5mmを重ねています。
側面に見える1mmの小穴がフレームマウント用の位置決めで、
バイス・定規・ノギス・小型T尺ほか、あるもの全てを使って
3個の穴あけの正確を期しました。


クランクケースは中央での2分割ですが、ここでは貼りり合わせた
上から、03mmのプラ板を重ねラインを掘り込んでいます。

またケースを繋ぐボルトは左右どちらもナットがタイプのもです。
ボルトが通る膨らみは1.2mmのプラロッドをケースを削り
半分埋め込んでいます。ボルトまわりの面取りは慎重にやらないと
すぐに大きくなり収拾できなくなります。
ナットをあてがいながらの作業が確実ではないでしょうか

ボルトはウェーブ社のAFV用で最小のサイズがピッタリです。
あまり早く付けると何回もエンジンを扱っていると
この様に殆ど取れてしまいました。

サイドカバーの製作
素材は、左右何れもプラ板2mmX4枚を積層したものから削りだしています。
実車のサイドカバーは段つきのある砂型のようです。このマシンの場合この卵型したクランクケースがポイントになっています。
プラモ工作の一番の泣き所は薄い3次曲面の加工です。3分割して繋ぐ方法もありますが、
今回は練習をかねて05mmプラ板をあぶって曲面をつくりました。が結局頭で考えた事と実技は別物で
半日以上費やしても満足いくものは出来ませんでした。
あえて大きな写真にしているのは失敗の取り繕いを見て下さい。曲面をたくさんつくり細かく裁断してから
ジクソーパズルのようにピッタリ合う曲面を貼り合せてごまかしています。
下地塗装してからは全く見えなくなるのですが、やっぱり気になります。




写真の左が、右側用右肩にある斜めのふくらみがカムシャフトとオイルパイプの出口です。
左の大きな楕円の突起はよく分かりません。蓋つきです。


左側ケース
製作に設定した年式のタイプではクランクシャフトの先端に高圧コイルの1次側の端子があります。            
この方式は確かDKW350にもあったようです。当然バッテリ点火ですがWプラグを採用していますので容量の大きいバッテリを積んでも2時間が限度ではと推測されます。
左肩のふくらみはクラッチシャフトのものでケース上面のレバーと連動します。


シリンダー周辺ということでプラグキャップ2個と
点火コイル2個です。

写真左下はヘッド、カムシャフトの給排気それぞれの蓋です。
タコメーターの取り出しは排気側カムシャフトの
ENDから取り出されています。(左側)

ここで初めてCZのモトクロッサーのキットの部品が生かされました。
吸気側の蓋にCZのマーク部分を移植しました。
まだキャブレタまわりができていませんが、時間的な問題もありジャンクからアマル28mm型に見合うような物を探して
それらしく改造するようにしました。キャブについてはMV125市販レーサーで致命的なミスもあり、
ビクビクしながらエアーファンネルを決めました。
エンジン本体が出来れば問題のフレームの作業に取り組めますから、エンジンを仮組みの段階までまとめます。

今までに作った各部品を仮組みしました。それぞれ両面テープを使って未だ接着していません。素材の仕上げを見るために500番と1200番のサフエーサーを軽く吹いています。
ボルトの埋め込みが相当数になりますが、最終塗装が終了した時点で作業をします。

左下写真はエンジン右側です。
カムシャフトケースは3mmのアルミ棒を02mm削り気持ち細くしています。
シャフトに併行してオイルパイプが引き回されますので完成すると見えなくなります。
問題のキャブはジャンクから、それらしき素材を発見して、マニホールドやキャブキャップ・チョークバルブなどを追加しています。
ファンネルはアルミでサイズが合ったので。何のパーツであったか不明です。
  


ヘッド上面のカム調整用の
蓋もつけました。

このエンジンを2度作る機会はないのですが、血迷ってスタンドをつくりました。   
エンジンをマウントしてからしばらくこのスタンドの出来栄えは抜群とただひたすら自己陶酔の世界を楽しみました。
エンジンまわりは一旦これで終りとします。細部は塗装と仕上げ段階で再登場します。
 フロントボトムケースをつくる (フレーム製作にフォークの形がないと不安になり先に手をつけました)


いつも困るのですが市販プラ棒のサイズが2・3・5mm(タミヤ製品)の
3種類だけです。Eグリーンは大きいものはチューブしかありません。
今までは昔のヒコーキのキットのランナーを切り取ったりしていましたが
もう適当なサイズは使い果たしてなくなりました。
そんなことで5mmのロッドを削って4.2mm径にしています。
変速装置がついたドリルでノギス片手に、とても大変な作業です。


低回転で180番のサンドペーパーで挟んで時間をかけて削るしかありません。水を使うと回転を上げることが出来て時間も短縮できますが室内の作業台ではチョット難しいでしょう。


ボトムケースは車軸が前にオフセットしています。削り出した4.2mmプラ棒と1.5mmのプラ板を組み合わせてて作ります。左側が2mmシャフトに合わせた完成品です。
右は貼り合せていないものですが、強度の問題でロッドを切り取ります、プラ板を貼って切り取ったロッドを裏から挟んで貼り付けました。


別の記事でお伝えしたようにプラ棒を曲げてフレームを作るには治具が必要です。
今回は4種類の角度の字具を用意しました。今まで字具の材料は木製品を使用していましたが今回からもっと手軽に出来ないかと手持ちのタミヤ製スチロール板3mmを使いました。
カッテイングが楽で簡単に図面あわせができます。熱したプラ棒がつけても大丈夫です。
 3月28日   フレームつくり
 準備した治具を使って、前回のMV125と同じようにプラ材で曲げの部分をつくり、直線パイプと組み合わせて仕上げていきます。

使用した素材は
ステアリングヘッドは5mmロッドに上下に03mmのプラ板を
巻いています。       

フレームにはEグリーンの2.4mmのプラチューブを
使っています。本当は2.5mmのロッドが上部なのですが
曲線との繋ぎがたくさんあって1.2mmのアルミロッドを芯材に
使うとき作業が楽になる事と正確な接続ができるからです。

シートレールとメインフレームの間にある三角のプレートは
実車にはありません。補強用に追加したものです。
組み上げると見えない事を願っていますが。


リヤースイングアームは3mmロッドと1mmのプラ板の組み合わせです。

写真右がサブフレームで1mmプラ板を切り出しています。
写真左 
バッテリーケースとリヤーフエンダー、いずれも05mmのプラ板

写真右
カウル取り付け用スティ、03mmアルミ板(カウルは製作しません)


フレーム関連部品
上からステップ取り付けパネル 07mmアルミ板
左からステップ アルミロッドに滑り止めの溝切
 ブレーキペタル 05mmアルミ板から
 シフトペタル 05mmアルミ板から


金属加工は少し慣れてきましたが未だ仕上げが雑になっています。パーツが出来上がってからバフかけをすると変形したり折れたりします。もっと経験が必要でしょう。

エンジンをとりつけた状態で捩れや曲がりがないか徹底的にチエックします。ステアリングに対して垂直線を確認してからステップ・スイングアームと細かく微調整をしながらフレームをまとめます。

フレームにプラチューブを使用したので強度で心配していましたが最終的にエンジンブロックを   
抱えるとカチット収まりびくともしません。今から40年も前にこんな構造のフレームを考えて
強度と軽量化を具現化させた人達は本当に素晴らしいと思いました。



この時点でフレームに追加しました
 メータースティ取り付用
 排気管を吊り下げ用


ここまでくると少し形が見えて
40%くらい終わったと気が楽になってきました。


少し調子づいてきましたので今週はもう少し作りました。
Sヘッドのブラケット
やっとキットのパーツを生かすことができました。
つぶしたキットはモトクロッサーですから。
ブラケット上部にブリッジ付きハンドルを取り付けるポストがあります。
いい加減に削り取って加工しました。
Fホークの突き出しは芯径2mmのリベットを加工しています。
ステアリングシャフトは2mmのボルトを加工しています。


リァサスペンション

4mmと5mmのプラ棒の
組み合わせで両端をつくりました。

コイルは06mm錫メッキ銅線
ダンパー部分は3mmアルミパイプです。

ユニットセンターは洋白線の1mmを使用しました。
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