Modeling note        file 23
SUZUKI TR250 市販レーサー  1966〜1967    フルスクラッチ作品
5月24日    アプローチ 製作記事 第1回

何十年ぶりの1:6ビッグスケールの製作はいささか持て余し気味でしたが、完成後収納場所にも苦労しています。前回お伝えしたように今回はスズキ市販レーサーに挑戦します。
左の写真は古くて恐縮ですが、このマシンはRV62(1962年)で前年のRV61とは異なるGPマシンです。この62は市販スポーツ車、T21、T250をベースにした42hp前後の安定したパワーを取り出す信頼性の高いマシンでした。この年は、多分スズキチームも優勝など考えず、250ccマシンつくりの方向性を見極めていたのでしょう。その結果54mmスクエアエンジンの耐久力は抜群でメンテナンスの容易性からも誰でも入手できる市販レーサーTR250として1966年から販売が決まりました。残念ながら輸出専用となったので国内ではあまり知られていません。しかしヨーロッパでは高い評価を得てヤマハTD−1をしのぐ程の人気でした。

上写真左
輸出状態のマシン、オリジナルはワークスカラーと一緒ですが、ガソリンタンク・シートカウルは白塗装、フレームのみスズキオリジナルのブルメタでタンクマークはデカルを同梱、ライダーやチームカラーの好みに対応出来るようにしていたそうです。

上写真右
1968年アルスターGPを走るTR250(25番)

写真左
シーリーのフレームに搭載されて別のマシンに変わっているTR250(1972年)
写真左 知り合いから頂いたアルミリム
プロターでは初期に使用されていたソリッドのタイヤ。
スケールでは275・18に適応するサイズです。
この組み合わせで地味なマシンがスタートしました。

写真下
前後輪のハブとブレーキドラム
ドラム放熱フインに切り込みがされているのですが何箇所なのか計算できませんでした。
前後輪ブレーキパネル

円錐形に切り出しただけで中断しています。
前輪ブレーキはスズキ発表ではシングルカムとなっています。他の資料ではデュアルと記載されていますが写真で判断する限りシングルのようです。
問題は冷却用の空気取り入れ口の形状です。車軸から約90度くらいの角度で広がる緩やかな曲面です。
実車換算でも開口部の膨らみは15mmくらいでしょう。工作方法ができていません。この場所は最後に回しても差し支えがないので・・・・・先送りの悪い癖です。
フロントフォーク

ボトムケースは6mmプラロッドを5・2mmまで削り落しています。
アクスル部分は4mmロッドです。
インナーチューブは4mmアルミパイプ。

コイルスプリングは外付です。
クリップハンドル
ごく標準的なものですが、小さな補強板が使われています。スクラッチ製作の場合、模型的にもこの部分はとても脆弱ですから見えない方法で追加したい工作です。レバー類はコスモ社製を一部改造して使用します。

今回は手順が少しランダムになりすぎています。
PCのHDクラッシュで全く過去データがなくなっているので新しいPCにOSの導入に追われ、その間隙をぬって工作という不自然な環境になって困っています。
突然キャブレタを
三国アマル27mmが使われています。非常に浅いエァフアンネルです。キャブの形状も若干変わっていて殆どマニホールドが無くてボデイ本体が直接シリンダに取り付けるような構造のようです。フロートは別体でフレームの中心から吊り下げられています。
まだ、エンジンも出来ていないのに、先にキャブレタを・・・・・ここでもちぐはぐ工作が続いています。


そんなことで現在フレーム製作中です。ほぼ完成と思っていたら僅か歪みが出てきました。無理に力を加えて,間接着剤で固めたら思ったとおり?の結果が出ていました。学習効果ゼロですね。これもPC作業の余波とぼやいていますが。
次回はフレーム、エンジンの工程を予定しています
 6月4日  フレームその他つくり                                    連載第2回
スイングアーム

フレームやり直しで接着完了を待っている間に後輪スイングアームに取り掛かりました。アーム支点は4mmロッドをアーム部分には3mmロッドを、当然断面接着だけでは強度的に持ちません。乱暴ですが4mmの側面に3mmの穴を開けて埋め込みをしています。
最終的には1・2mm厚のメンバーで補強をします。

ステアリングアッパープレートは4mm厚から削り込みをして工作。インナーチューブが貫通する形状です。
アンダープレートはとりあえずジャンクから加工して使うかなと一応揃えて見ました。
メインフレーム

基本フレームは市販T20とほぼ同一のようです。
フレームの管径などのデータがありませんのであくまでも資料写真を見た目判断です。典型的なWクレードルで工作は比較的に簡単に進みました。
上から見たフレーム

すでにこの段階でフレームは頑丈なもので少しの力ではびくともしません。使用素材は今回穴明けをして接着する箇所2箇所だけですから。2・5mmロッド(EG社製)を使っています。タミヤ製ロッドに比べるとやはり柔らかいのが難点です。
メインフレームに追加工作

スズキ独特のステップホルダーにあたる3角形のフレームの組み付けはプラ素材の場合、強度面で難しい工作を強いられます。最終的には見えない位置に当てプレートをするほうが賢明かもしれません。

下の写真は角度変えて撮った2枚です。
エンジン架装のラグは、エンジンについてくる考えで先送りしています。リヤサスペンションの位置決めも後でやります。
シリンダーヘッド

面倒な工作だから調子の出たときに片付ける。見た目簡単ですがスタットボルト、プラグ台座、ピストンヘッド部分の盛り上がりなどこれだけで1枚の図面が必要になります。
配置が逆になっています。側面から見たフインの形状
実車と同じ枚数にするため電卓片手の工作です。
幅も10mmを超えると接着剤の膨張も馬鹿になりません。全体で0.2mmの計算値の変化が出るとはっきり失敗を感じます。ミニバイスに挟んで12時間以上待って次の工作が安全だと思います。
シリンダー

スズキの空冷2ストエンジのフインは少し他社メーカーと比較すると(この年代に限り)やや大きめでマージンをとっています。混合給油方式時代の冷却への苦心がうかがえます。
フインは05mmスペースは06mmとって実車9枚フインに合わせています。
シートカウル

何か転用して手抜き出来ないかと探しましたが、流石にそんなパーツが転がっているわけでもありません。
プラ板の炙り加工(この方法は若干難しく邪道)で曲げ物を3種類作り角度カーブをおよそのところで切断して貼り合わせいます。素材は1・5mm厚を使います。工作実技では裏側に03mmのプラ板で裏打ちをふんだんにやります。そして表裏ともルーターで整形します。
それでも最終的にはパテの助けも要ります。こうしてみると2mmプラの積層を整形して仕上げれば3分の1の
時間で終わるでしょう。余計な時間は他の工作に振り向けるべきでした。
シート

少し余力が残っていたのでシートの工作をしました。
ビニール製表皮で少し厚手のクッションが使われています。面倒が一点、玉縁が引き回されています。したがって縁回しを追加工作することになります。
ガソリンタンク(1)

このタンクははっきりしたニーグリップやエンド部分の3次曲面がありません。ほぼヤマハRD56と同サイズくらいでしょう。20リッタープラス程度の容量でしょう。
素材は2mmプラ板の中空の貼り合わせです。
ガソリンタンク(2)

フレームの切り込みが浅いのでフルに容積が生かされているようです。その代わりフレーム下側への張り出しはありません。粗仕上げのままです。


この期間、相当作業がはかどりました。しかし最大の難関、エンジンクランクケースが待ち受けています。資料があれば無視できないので、どこで妥協するか、1:9で許されるデッチアップはどのあたりかなと・・・・・次回はクランクケース、排気管などの工作になります。ドラクエ6はLV36でやっとまともに戦える状態になりました。
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