Modeling note      file 37
旧作品MV125のRepaia作戦
桜がまだ残っていました。

今年3月上旬、福岡は桜の開花宣言が全国で一番でした。しかしそのあと異常気象が続いてここ数日は気温12度前後と冬に逆戻りして寒い毎日です。大陸から微粒子が運ばれてきたり、例年にない大量の花粉の発生などでマスクが外せません。そんなことで毎朝のウォーキングも少し控えてショートコースと名付けた近道でお茶を濁しています。これでは全く意味がないのですが・・・・・いくつになっても駄目男の本質は変わらないのかも知れません。

近隣のお庭に満開は越えたがまだ鮮やかな花びらが沢山残っている桜がありました。


4月12日午前8時撮影
MV125のRepaia
気分転換のつもりが
左手が使えるようになったのですが、なんとなくしっくりこない。次の作品の資料も不足。また模型つくりに打ち込めない一時的な環境状態などが色々と重なり約4週間程、工作活動が休止の状況でした。一回中断すると元に戻すのに時間が必要なことは十分分かっているので、せめて過去作品の棚卸から着手と張り切ってのぞんだのですが、これが逆に頭を悩ませる元凶になりそうです。ともあれ、完成品のストック棚の一番奥の1台が2004年2月製作のMV125を取り出してみました。「わー、汚い」が実感でした。モデラーの皆さんも作品の保管にはいろんな工夫をされていると思いますが、バイクモデルはスペース面では1800X75X25cmの容量があれば90台くらいまで格納できます。しかし相当キッチリ整然と収納するため殆ど出し入れが面倒で、場合によっては5年くらい手を触れないこともあります。必要な時に取り出してみると、タバコも吸わない、空調完備、湿度適正の環境でもやはり作品表面は埃と油性の汚れがうっすら付着しています。やはり定期的にクリーンナップが必要だと思います。

 4月13日 最初の1台から思わぬ事に      第1回
清掃道具?
気づいた時に行っている水洗い方式ですが、硬め歯ブラシ・毛先の細い柔らかい歯ブラシと4分の1にカットしたスポンジの3点です。写真の洗剤は油・垢落としが効果的な液体(希釈約100倍)です。水洗い液をつくり深めのパットに入れてブラシとスポンジで丁寧に表面を洗い落とします。ザブ付は危険です。余分な部分やデカルなどに浸水があります。真水でさっとすすぎ洗いをしてタオルで包み込んで水気を取りドライヤーのFANだけで乾かして半日ほどそのままにしておきます。
仕上げは次回で。
 まさかのミス  
棚から取り出したMVは10年経過とは思えないような写真写りですが、細部を見ると大変な状態でした。勿論うっすらとした汚れが被膜状で広がっており、マット塗装部分にはカビのような指紋が浮き上がっている有様です。これらは水洗いで解決できます。ところがタイヤがリムを溶かしているのが分かりました。当然、プロターのタイヤはどのプラ素材を溶かすのかは認識しているつもりなのですが、うっかり見過ごしていました。クリーンナップどころか先ずリムの問題解決が優先事項となりました。(もっと軽症なら何とかなったのに)


上の写真2枚は横からでピカピカの完成作品に見えます。

左の写真は汚れでタンク上面に全く光沢がありません。
タンクキャップも当時アルミ材から切り出して仕上げていたのですが、プラ素材より見苦しい状態に残念です。
タコメーターも曇りガラス状態です。
シートはマット塗装を超えてカビコーティングをしているようです。
勿論、前後フエンダーも艶消しになっています。

問題のリムはここまで浸食されています。
取り外した前後輪

重症ですからまず車体から前後のタイヤを取り外してみました。
こうしてみると、部分的に溶解のひどい一部とそうでもない大半に分けられているようで、あるいは補修可能の希望がでてきました。
そんなに甘くなかった

そこでリムからタイヤを取り外したが、なんとタイヤ外れません。完全にリム内側は軟質ビニール状態でグニャグニャになっていました。

やはり当然の結果です。このプラリムには溶解防止の処置を全くしていません。またタイヤ側面の削りや整形作業などの処置も怠っています。余分な小さな突起が曲者で、これが溶解現象の導火線になります
 どう対応するの?
このMV125は、私にとってきわめて思い入れの強い作品だけにこのままジャンクにしたくないのです。リムをC社のナロウ36穴に交換すれば簡単ですが、心情的な問題でこの溶けたリムを修理して、私のミスが全く見えない形で何事もなかったかのように元の姿に戻したい。そこで次回はこのリムのリペアをしてみます。製作記事から少し違った内容になりますが工作ヒントのご参考にでもなればと思います。

 4月23日 何とか修理、完成しました。               第2回 これで終わりです
リムの修理

軟質化したプラ素材は接着が困難になります。
溶解部分をカッターで切り落としていきます。
(面白いように切れますが、硬質部分までやり過ぎないように)正常なリム直径から1・5mm狭めます。そうするとリム淵がほとんどなくなります。
そこでリムの幅(このリムは8mm)を両側から
0・5mm削り落とします。
相当軟質化したプラでもここまで切り込めば大丈夫でしょう。スポークを張り込んだままガッチリした状態ですから変形もなく工作は容易にできます。
作業前に必ずテープで養生しておくと安心です。
リム淵をつくる

どの形状のリムを作るかで淵部分の厚さと重ね枚数も変わります。今回はスポークもリム中心もそのままで修理目的にしたので、2・50サイズのごく一般的なHリムらしき簡単な形を設定しました。まず0・5mmプラ板を用意、下準備したリムの内径淵より1・5mm狭い円をサークルカッターで切り取ります。ポイントは真円を正確にだすためにプラ板は4個の円が切り抜けが終わるまで分割しないことです。カッターを固定して逆にプラ板をゆっくり回転させる感じで作業しますとスムースに切り出せます。、
四隅に接着剤を付けて貼り合せ4枚まとめて仕上げます。内側淵の内径を決めます。リム本体に合わせてみてリム側面から0・5mm小さい状態であればピッタリサイズです。
丸め作業と接着

仮付けしていた4枚を元に戻して、今度は1枚づつ円の内側の部分の丸めます。0・5厚ですから内外均一に紙ヤスリで仕上げます。すでに内径は前の工作で終わっていますから必ずリムに合わせてみて削り過ぎないように注意します。

丸め作業が終わったら準備のプラ板は、四角のままで2か所ほどプラセメントで仮付けして位置決めを、そして流し込み接着剤で貼りあわせます。若干の誤差もありますが糊しろは約1mm前後です。完全接着を確認してリム外淵に瞬間接着剤を被せて流します。溶解予防策?かなり効果はあります。プラ素材が変わりますからそこまで考える事もないかも知れません
切り出し作業

ここでやっとタミヤの工具、曲線ハサミの出番です。外から渦巻状に切り込んでいくと素材にねじれもなくギリギリまで粗仕上げができました。
ルーターと紙ヤスリで仕上げます。
どんなに慎重に工作をしてもやはり少しの狂いが生じます。人間の見た眼を重視で貼り付けた補修リムの幅だけをノギスで何度もチエックしています。
反面、見えない所でいい加減に済ませている部分もあります。
下地塗装

ハブもスポークもそのままですから全面塗装ができません。仕方なくシルバー塗装の前に黒色をあらかじめ側面とリム内側に下地塗装をした状態です。
塗装前と塗装後

クレオス8番銀にソフト艶消し剤、クリヤーでアルミ半艶消しを調色したつもりですが・・・・・・・きわめて遺憾という感じです。
マスキング養生だけは完璧

マスキングしていたハブの部分はきれいな色合いです。
リム部分は重ね吹きになりセミマット調で、もう手直しが出来ない段階です。納得せざるを得ません。

マスキング出来ていないニップルやスポークの一部に塗装が残ります。
爪楊枝の先を少し平らにして、軽くこすり落として、固め歯ブラシで処理しています。
タイヤの修正と再塗装

リムとタイヤの合わせ目をキチンと出すためにタイヤの内側をルーターで削り全体的な慣らし?みたいことでまとめました。
塗装を除けば、ほぼ及第点だったつもりですが、残念です。目標の「何事もなかったように」の課題には何とか届いたつもりです。
 修理後の写真         (修理前と同じようなアングルで撮りました)
水洗い後

乾燥後に柔らかい布で再度曇りなどを拭き取り、タミヤワックスを微量塗りこみました。

タンクキャップ、ステアリングダンパーのノブなどは布拭きだけです。
あくまでも修理が前提だったので前後輪以外は手を加えておりません。
水洗いの効果、というより成果でしょうかエンジン部分は若干の退色と併せてそれらしき雰囲気の色合いになっています。多分今これと同じ色をといわれても私にはできないでしょう。
レザーシートのセミマット塗装もよみがえりました。結果、オイルタンク、ガソリンタンクがさらにピカピカに見えるようです。

この角度から見ると、このHリムらしき物もあまり違和感はありません。
修理して良かった

自画自賛の修理記事になってしまいました。面倒な作業ですが10年以上経過した模型でも維持は可能です。
皆様も作品の棚卸をされて水洗いから始めては如何でしょう。


実はまた1台の溶解マシンを発見しました。どうしたものかと困っています。


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