Modeling note        file 28
 HONDA RC116  50cc GP RACER 1966年        連載 3部7回予定       フルスクラッチ作品
 6月28日 部品つくりは、ほぼ終わったのに 第3部5回
まだ部品が残っている

特徴的な前後輪のスポークとブレーキドラムを覆う整流板を忘れていました。ツールドフランスみたいに全周するのは分かりますがこれくらいの面積でどんな効果?対象作品は横風の影響もあり後輪だけに付いたと解説がありました。
最初、右端のようにアルミ板02mmを準備しましたが、この円形サイズの場合、ハサミもカッターも切り口が整いません。
02mm厚は柔らかすぎるのかも知れません。
結果、手馴れたプラ板025mmをサークルカッターで切り出して接着剤で簡単に角度あわせしました。
後輪にあてがう

スポークの斜角に合わせて仮組みし取付け用の5本のリベット穴を準備しておきます。
リベット受け側には少し肉厚が必要なのでほんの少し瞬間接着剤で肉盛りをしておきます。
銀塗装をする

クレオスの8番をそのまま塗装しています。
いよいよ仮組みに

スクラッチ工作の場合、一挙に組み立てに入れないのです。当然私の工作精度が高ければカチンカチンと行くのですが・・・ある程度まとめてブロック毎に完成させる必要があります。そのために工作途中の主要部品の着脱は頻繁になり事前塗装していたところは虫食い状態になります。
最終的にはばらして一部再塗装をします。

ここまで来ると出口も見えたと相当意気も上がり熱心に工作台の整理をしたり余裕を見せています。
シートの完成

先日調子に乗りすぎて埃かぶりのシートカウルを
再塗装しました。色が浅いように見えますがバックのカッターシートのせいです。
写真では分かりにくいかも知れませんが、リベットは少し控えめに(当然数量は同じ、シルクピンの頭を小さく削り落としてバフ掛けをしています。)設定しました。
ホンダさんに楯突く気はありませんが、一連RCシリーズのシートのリベットの大きさそこまで強度が?必要。スエード製のシートと悩ましいほど美しいカウル曲面、それを大きくスポイルしているのが銀ボタンのようなリベット。
性能には全く関係ない部分で好み問題です。
 
  チョット休憩です

 
どうもこの休憩が目的で更新の頻度が早まっているのかも知れません。
ご安心ください。RC116は1966年で最終型のマシンです。これが最後の50ccレースの講釈となります。
長期間、面白くもない記録データを見せ付けてお付き合いさせました。966年は前年まで8〜9ケ国のサーキットで開催されていた50cc級が6レースになってしまいました。特にデイトナとスパフランコシャンの2レースが無くなったことはメーカーもレースファンもがっかりしました。要因は日本メーカーの異常なほどの技術進歩かも知れません。
66年マン島TTで優勝したブライアンズのラップレコードは139kmhでした。この記録はホンダが59年に続き60年にマン島に挑戦した2年目の125ccの記録(128.84kmh)を大きく上回り更に優勝したMVアグスタに乗るC・ウッビアリの記録137・73をも上回っています。
5年の歳月の隔たりが・・・・では62年125cc(50cc選手権最初の年)マン島の優勝者はホンダRC143に乗るL・タベリ144kmhの記録を出していますが、同レースJ・レッドマンは136・16kmhと5位に終わっています。比較もあえて最も過酷なマン島マウンテンコースを対象にして小排気量ほど不利な条件です。きわめて僅かの期間で排気量2.5倍のマシンと同等以上の速さで走れるマシンつくりと熟成、組織力と財力には脱帽します。

もはやこうなってくるとロードレースの大好きな中堅以下のコーチビルダーの体力では参加できなくなりました。一部のレーシングチームはホンダ、スズキにマシン供給を要望しますが、逆に将来性のある若手ライダーを吸収される結果となりました。更にメーカー間のライバル意識が嵩じてこの年の日本GPがフジスピードウエイで開催が決定されると、すでにメーカーチャンピオンを手中にしていたホンダはコースの危険性を理由に日本GPを辞退するという後味の悪い結果となりました。技術的に大きな期待とライダー人口の拡大を狙って生まれた50cc級ロードレース、性能の向上が予想外の大きな壁に当たり、新しいレギレーションで参加チームの間口が広がるの待つことになります。


開催サーキット 優勝者 第2位 第3位
50cc級 スペインGP L・タベリ(ホンダ) H・アンシャイト(スズキ) R・ブライアンズ(ホンダ)
世界選手権 西ドイツGP H・アンシャイト(スズキ) R・ブライアンズ(ホンダ) H・アンダーソン(スズキ)
1966年度 ダッチT・T L・タベリ(ホンダ) R・ブライアンズ(ホンダ) H・アンダーソン(スズキ)
マン島T・T R・ブライアンズ(ホンダ) L・タベリ(ホンダ) H・アンダーソン(スズキ)
イタリアGP H・アンシャイト(スズキ) R・ブライアンズ(ホンダ) L・タベリ(ホンダ)
日本GP 片山義美(スズキ) H・アンシャイト(スズキ) H・アンダーソン(スズキ)
メーカータイトル ホンダ(30点) スズキ(28点) デルビ(4点)
ライダータイトル H・アンシャイト(28点) L・タベリ(26点) R・ブライアンズ(26点)
ここで問題が発生

ここ部品前に掲載されていたね。「いいえ違います同じ様なものですが再製作したのです」お分かりとおもいますが、フロントブレークとフォーク、フエンダーステーでおおきな間違いをしていました。一部のミスがフロント周り全てを修正しないといけない羽目になりました。
自転車式のブレーキと多寡をくくっていたのが間違いで、誤りの図面のままどんどん進行して、あれこれ少し変だ、やっぱりミスしている、気付くのが遅すぎました。時間的に大きく後退しましたがやはり作り直しが正解でした。
F・フエンダーの再製作

フエンダーの棒ステーに使う真鍮パイプの在庫が
1mmしか無かったので大きいなと思いながらヤッツケ仕事で加工していました。ところがブレーキキャリパーの軸との関係でこのままでは駄目が分かりました。
何とか誤魔化しでと何度も着脱していくとセンターステーがポッキリ折れて結論新しく作りました。ステーは08mm真鍮パイプを使い07mm丸頭の真鍮ピン(芯05mm)を使っています。08mmのパイプは伸ばすと約1mm、ちょうど上手くおさまりました。やはり手抜きを考えず最初からスッキリした仕事が必要だと痛感しました。
デカルの加工

前々回の製作ページで雑誌から切り抜きのホンダクラッシクのロゴを掲載しました。私の泣きがどなたかの耳に届いたのでしょう。素晴らしい版下が届きました。大喜びしながらさてどうやって完成まで漕ぎ着けるのか。応援下さったUさんは細かく手順を教示されたのですが、私のPC設備と操作音痴からとうとう仲間のデザイナー「Mに指定サイズで仕上げて送信してくれ。ついでにイラストレーターのソフトも別便で送って」こんな有様ではデカルつくりは他力本願の結晶だったと言うべきでしょう。
饒舌はいけませんご協力下さったUさんをはじめ友人M君にも厚くお礼申し上げます。

デカルは貼り付けはすんでいますが未乾燥だったので写真撮りが出来ていません


デカルの大事な部分は次項で
デカルの勉強(上図参考)

インクゼットの用紙はクリアとホワイトと2種類あります。貼り代を考えるとクリア印刷がベターですが今回のように白が印刷の殆どの場合色が乗りません。重ね貼りでもやはり無理でした。
そのためにホワイト台紙を使用しましたが余白部分のカッテイングが複雑で簡単でないことは分かっていましたので、タンクと同色の赤を2種類トーンを変えて準備しました。この場合相当ラフに縁切が出来ます。
用紙の取説では切取り部分にクリアで事前処理と注意書きがありますが、現実ではミクロ単位の厚みの白が意外にくっきりと出ます。
やっと写真の説明になりましたが、切り出しを済ませたら側面にタンクに使ったカラーでカット面を軽く色付けしてからクリアをスプレーします。貼り付け乾燥後にタッチアップの方法もありますが、はみ出したりの失敗はありません。
排気管

気筒あたり25ccの4ストエンジン、レーシングマシンとしても特異な存在ですが排気管の構造にも面白い発見があります。フレームの間を縫うように曲げられたテーパー部分(素人の考えですが)本来はここでリバースコーンの絞りで終わりではと、同径のストレート部分はライダーより後ろに排気エンドがなるように伸ばす目的かなと思ったりします。ちなみに2スト50cc2気筒は後方排気で排気エンドは初めからかなり後ろの位置にあります。22000rpmもまわるエンジンですからいい加減な推測は出来ません。
工作は思ったより時間を取られました。
排気管遮熱板

実車はアルミ製です。
資料では完全つや消し梨地仕上げに近いような風合いです。モデルの場合これがまた微妙なところで1:9のの場合表現が厳しいですね。やはりこの部品は最後に組み付けた後で再塗装するつもりで無いと上手くいかないでしょう。
下地塗装に黒を使っていますが、何が何でも銀の下地は黒はチョット考え物でした。
点火コイル

ステアリングヘッドの真下に小さなプレートと合わせて取り付けられています。プラグには最短距離そして冷却効果も抜群の位置、同じプレートに電装品のボックスも付けられています。



大きな失敗があったのですが皆さんのご支援で何とか追いついてほっとしています。
今年の夏は猛暑と梅雨が一緒になっているようです。
ご健康にご留意ください。
             柴田一彌
 7月4日   なんとか仮組段階まで 第3部6回
前輪完成(写真左)
フエンダーを初め関連部品の作り直しの連続でした。課題の自転車タイプのブレーキキャリパーも面倒でしたが少し余裕でスポンジ材でブレーキパットも追加しました。
実は大きな問題点が残っていますが解決できません。
RC116は前輪のタイヤ幅が後輪より大きいのです。何かの間違いだろうとデータを再点検しましたがフロント250リヤー225の諸元が多数です。当然GP参戦当時では数値は発表される事は無いのでホンダで復元したときのデータが基本と判断しています。幸いなことにサイズの違いは殆ど判別できない程度ですから今回はスズキRK66の転用タイヤで割り切りしました。

後輪(下2枚)
特にご説明の部分もありません。整流版が付くと何か異様な感じです。人の知恵は素晴らしい試みをしてその結果を評価することかなと思います。(コンピューターの無い時代に)
エンジン架装(1)

左側部分です。前回、一部写真掲載しましたが何度もエンジン着脱の繰り返しで、フレームも傷だらけでした。再度塗装をやり直してエンジン、電装品なども取り付けました。
エンジン架装(2)

右側部分です。エンジンも一部再塗装しています。これは傷とかでなくて、シリンダーの底部分のサイズ誤りがありました。025mmのミスですが何故か気になり03〜025を貼り足したりしましたが納得できず結局シリンダーフインを3枚作り直しました。間違いのときは素早く結論を出した方がいいですね。つまらない対策でかわそうするのは時間の無駄でした。
 休憩はありません  
RCー116 実車諸元です
エンジン 並列4サイクル2気筒 ボア・ストローク35・5X25・14mm排気量49・8cc
出力21500rpm/14hp以上 気化器 京浜Fバルブ  点火方式トランジスタ 
変速機9速足動 車体重量50kg タイヤ前輪250:18 後輪225:18


ガソリンタンク(1)

ホンダクラッシックマークがやっと乾燥しました。
写真の関係で白の部分が少しグレイ気味に見えます。精細度はカルトグラフ以上かも知れません。
中高年モデラーが家庭用のパソコンとプリンターでこんなにきれいなデカルが作れるのは驚きです。(本当の私の作業はプリンターのスイッチを押しただけ)

埋め込みパットは1mm厚プラ板です。塗色はタイヤカラーを使用しました。
ガソリンタンク(2)

うれしかったので角度を変えて撮りました。
タンクキャップは樹脂製です。半透明のの変な色合いですが、クリヤーイエローとクリヤーオレンジの配合色です。最終的にクリヤーを2回ほど重ねていますが納得できていません。素材が透明ではないので無理なのかも知れません。クリヤー素材にメッキしたランナーなどは保存しておけば使い道があると思いました。余り意味の無い文脈で申し訳ありません
ガソリンタンク(3)

いろいろとタンクの写真ばかりですが。
これはタンク幅がたとえ10cm前後といってもなかなか分かりにくいと思います。シートと連結することで、いかに幅が狭められているかご理解できると思います。
遮熱版の塗装(2回目)

前回の塗装はやはり駄目でした。排気管の上に被せるとどす黒い感じで、これは違うと再度塗装をしました。つや消しの白を入れて、少し白っぽくしたつもりが乾燥すると、とんでもない色、金属ではないまるで衣料品のような仕上がりに。
どうも8番シルバーから嫌われているようで上手く塗れません。
今回は何かと失敗続きで、時間もかかってるし、まあいいかと思いましたが、これをやはり恥の上塗りで終わらすのは・・・・・と3回目の塗装に再挑戦しました。
遮熱板の塗装(3回目)

こちらの気持ちを察したのか塗装拭き取りも思いの他簡単に終わりました。
原点に返り、塗料皿で配合した3色を試し吹きして、セミマットのシルバーに近いもの選びました。
塗料は今度は、フイニッシャーのクロームシルバー、ファインシルバーを使いグンゼ189番を抑えに1滴入れてみました。
アルミ製の結束バンド

当時使っていた実物がありましたのでそれを真似て作ってみました。実車ではタンク下に使われています。02mmアルミ板と熱伸縮チューブの組み合わせです。




お断り
仮組まで終わらせて掲載予定でしたが、ここまで進むと後は組みたてて微調整するだけです。それであれば此の項はこれで終わらして、次回完成写真集にまとめた方が良いのではと勝手にきめました。出来るだけ早く完成させて更新をいたします。     
 柴田一彌
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