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 HONDA RC116  50cc GP RACER 1966        連載 3部7回予定       フルスクラッチ作品
 6月9日  工作手順が崩れたかな? 第2部3回
シートつくり(写真3枚)

波型のシート表面を作るために2mmプラ板から幅3・5mmを切り出して半円状に加工したものを05mmのプラ板で裏打ちしました。
更に縫い代部分になる縁回しも05mm板を貼り付けています。
500番サフを2度吹きしてバックスキンの風合いを見込んでいますが最終塗装まで結果が分かりません。シートカウルはモンディアルのパーツの余りがあったのでサイズ、形状に手を入れて楽をしました。
少し大層なリベットが側面他にあります。バランスの問題あり最後の工作にします。
  カウルステイ(1)

構造的には簡単なのですが、プラ材で出来ないかといろいろとアプローチしましたがやはり金属のお世話になりました。
真鍮の半田付けは難しいです。
カウルステイ(2)

対象物が小さいのでこちらが終わると反対側が外れている、そんなことの繰り返しで何とかまとめました。早々に塗装をを済ませているのは、金属塗装はいつも剥げ落ちるので完成まで十分乾燥させてみたらと思ったからです。余り意味の無い作業だったかも知れません。むしろ半田作業の見苦しい部分を隠したかったのが本音でしょう。
まだゴム座金などが未工作です。
 チョット休憩
工作があまり捗ってないのに休憩は必ず入る。それはあまり知られてない50cc級のレースをご紹介するためです。3年目を迎えるとGP戦争となり元々発祥のイタリアのメーカーですら、特に財務面で厳しいところや小規模の工場チームは撤退を始めました。マシン性能ではスズキの後塵を拝していたホンダがやっと互角に戦えるまでになってきました。この年後半の主力マシンRC114は2気筒で約11hp/16000rpmの出力レベルまできました。ちなみに超高速コースといわれるスパフランコシャンでブライアンズは平均時速147.9kmで走りきっています。気筒あたり25ccまるでラジコンのエンジンみたいですが日本のメーカー3年間の技術進歩に驚くばかりです。

開催サーキッ 優勝 第2位 第3位
50c世界選手権 USディトナ Hアンダーソン(スズキ) 森下 勲(スズキ) 伊藤光夫(スズキ)
64年成績表 スペインGP Hアンシャイント(クライドラー Hアンダーソン(スズキ) 伊藤光夫(スズキ)
フランスGP Hアンシャイト(クライドラー) Hアンダーソン(スズキ) Jベルトアワーズ(クライドラー)
マン島T・T Hアンダーソン(スズキ) Rブライアンズ(ホンダ) 森下 勲(スズキ)
ダッチT・T Rブライアンズ(ホンダ) 森下 勲(スズキ 伊藤光夫(スズキ)
ベルギーGP Rブライアンズ(ホンダ) Hアンシャイト(クライドラー) Hアンダーソン(スズキ)
西ドイツGP Rブライアンズ(ホンダ 森下 勲(スズキ) 伊藤光夫(スズキ)
フインランドGP Hアンダーソン(スズキ) Hアンシャイト(クライドラー) Lタベリ(不明)
日本GP Rブライアンズ(ホンダ) Lタベリ(ホンダ 谷口尚巳(ホンダ)
メーカーチャンピオン スズキ (38点) ホンダ(31点) クライドラー (29点)
ライダーチャンピオン Hアンダーソン(38点) Rブライアンズ(30) Hアンシャイト(29点)
ミッションペタル

簡単な部品であってとても複雑な形態をしています。リンケージなどを廃し、ダイレクトチエンジになっています。軸は半円で基部は平面、先端は上下に3本の溝が切られて滑り止めに対応しています。
チエンジシャフトにはボルト止めされています。未工作です。
前後輪

今回ホイルはC社36穴ナロウリムを使用しました。未加工品を旋盤でバフ仕上げしています。スポークは滋賀1号(04mm)がジャストサイズです。小さいハブ(9mm)左側が前輪です。



工作手順の狂い?
出来るものから作ろうとかいい加減な発想でしたが、やはり手順どおりにしないと工作が遅くなるようです。今更なんですが、製作マシンの選定を誤ったようです。カラオケで歌が決してお上手でない人が難しい曲を歌われるのと変わらないですね。最大の難関、自転車式リムブレーキをどうしたらいいのか・・・・やはり選曲ミスかもしれません。
リヤサスペンション

左側の一体品が未塗装ですが完成状態です。
2列目から構成部品です。(1)スプリング(2)バネレート変更用台座、3列目はロアーケースとインナー、4列目はフレーム台座とアブソバーケース。
材料は4mmプラロッドから切り出し。
スプリングは錫メッキ銅線06mmを使っています。
タコメーター

Hmのマーク入り。実車と同じ様に22000rpm表示になっています。RC116にだけ使われた回転計で、本当のことは知りませんがスミス製だったとか聞いています。残念ながらメーターに関しては私の工作技術は全く関係ありません。いつもご協力を戴くS氏の特製品を使用させていただきました。

S氏をはじめ応援してくださる皆さんのお気持ちを大事にして選曲ミスとか弱音を吐かず最後までキッチリ仕上げるようにします。
おや、もう完成した?

そうであれば、完成写真です。クローズアップですと大騒ぎしているのですが、これはタンクマークのデカル製作の写真です。初期のプロターのデカルは在庫があるのでコピーで解決しますが、デザインが全く別物になります。これもまた私にとっては頭が痛い未解決問題になっています。

それにしても複雑なホワイトウイングです。



九州は梅雨入りして雨模様が続いています。従来は湿度の高いときはエヤコンをつけて室内塗装をしていましたが、我が家の一番偉い人から臭気の問題でクレームがつきました。作業手順の狂いは多分これが原因でしょう。
 6月16日    部品つくり目途がつきました 第2部4回
部品つくり一段落

ある方の発言から目途という言葉が使いにくくなりました。一部下地塗装を済ませたパーツもありますが排気管を除いてほぼ出来上がりました。大体どれくらいの小さな部分で構成しているのかチョット点数を数えてみました。直ぐ300を超えたので止めました。スポークニップルまで計算すると軽く500〜600はあるでしょう。つまらない時間遊びをしてる余裕はありません。ともかくこれから部分塗装をしてブロック化させていく作業になります。
フエンダー(完)

ステイがRC独特の形状をしています。
銀塗装をして薄いクリヤーで抑えています。
シリンダーヘッドカバーとプラグキャップ

未工作のヘッドカバーを追加しました。
同じ様にプラグキャップの工作もしました。
キャップはエンジンが取り付けられると全くどこについているのか分かりません。工作時間からすると他のパーツの精度を上げることのほうが重要なんでしょうが、結果的に大事な部分が手抜きになり、どうでも良いところに時間をかけているようです。
後輪ブレーキパネルとステップ

後輪ブレーキは小径ながらダブルカムが採用されています。
右の部品はステップです。パイプ製エンド部分には滑り止めに溶接剤でチョッピリ盛り上げてあるようです。一部資料ではフレーム直付けもありますが高さを変えられるように2箇所にボルト穴が用意されている資料もあります。本当のところ、ここは良く分かっていません。(どうせスタンドで隠れて殆ど見えないとと言い聞かせながら気になっている部分です)
アクスルとタンク留金具と後輪スプロケット

デュアル開閉のアクスルケース、実物も非常にシンプルな構造です。中央の黒帯がガソリンタンクのお尻の爪にパチンと掛ける仕組みになっています。実物はゴム製ですがここは紙製で伸びたりしません。ダミーです。
右側後輪スプロケット・・・・図面段階からスケール的に困った課題になっていました。サイズとしては1:12スケール1リッターマシンのチエーンが最も近似値になり20年近く前に製作したRC110にもチエーンアッセンで移植しています。だがスプロケットの形状が全く異なります。これでも多少の違いはあるのですが、実車にほぼ近い形にするため、スプロケット表面を削り落としその上に0・4mmのプラ板に加工して貼り付けをします。
 それではチョット休憩です
毎回休憩が必ず入ります。これは事によると50cc級レースの講釈。こうなるともう地獄だ

いよいよ4年目に突入したスモールジャイアント達はこの年フインランドGPで50ccクラスの開催が中止となり全8戦のレースとなりました。実は65年がホンダ・スズキのマシン性能が拮抗した非常に白熱したレースの展開で最終日本GPまで決着を持ち越した年でした。それだけ両メーカーのマシンの飛躍と熟成が歴然とした結果でしょう。
ちなみに1962年ベルギーGP優勝に優勝したデグナー平均時速は137.33kmhでしたが(本当はこれでもとてつもなく速いのだが)1965年またもデグナーは、何と151.25kmhで優勝しています。ところが3位入賞のタベリはこの日驚くべき153.88kmhの最高ラップタイムをたたき出しています。
スパフランコシャンだからと言えるかも知れませんが2スト、4ストがそれぞれの開発目的にかけた素晴らしい技術競争の成果です。


世界選手権 開催サーキット 優勝者 第2位 第3位
50cc級 USデイトナGP E・デグナー(スズキ) H・アンダーソン(スズキ) 市野三千雄(スズキ)
1965年度 西ドイツGP R・ブライアンズ(ホンダ) L・タベリ(ホンダ) H・アンダーソン(スズキ)
スペインGP H・アンダーソン(スズキ) R・ブライアンズ(ホンダ) J・バスケ(デルビ)
フランスGP R・ブライアンズ(ホンダ) L・タベリ(ホンダ) E・デグナー(スズキ)
マン島TT L・タベリ(ホンダ) H・アンダーソン(スズキ) E・デグナー(スズキ)
ダッチTT R・ブライアンズ(ホンダ) H・アンダーソン(スズキ) L・タベリ(ホンダ)
ベルギーGP E・デグナー(スズキ) H・アンダーソン(スズキ) L・タベリ(ホンダ)
日本GP L・タベリ(ホンダ) R・ブライアンズ(ホンダ) 伊藤光夫(スズキ)
ライダーチャンピオン R・ブライアンズ(36点) L・タベリ(32点) H・アンダーソン(32点)
メーカーチャンピオン ホンダ(40点) スズキ(36点) デルビ(12点)
前輪ブレーキ

左写真キャリパー
アームと呼ぶのが正しいのか良く分かりませんが、Fフォークの後部を支点にしてワイヤー1本でリムの両側面を抑えて制動させる方式です。むしろ自転車より構造は簡単です。
レバーシャフトにはコイル状の戻しバネがついています。フエンダーの上部で引かれるワイヤー類にスプリング・調整ナットがあるだけです。
最高速160kmn重量50kgフロントハブ約90mmこの数字との微妙なバランス、マシンが上手く制止するものですね。
シリンダーヘッド

出来上がったヘッドカバーを組み付けてヘッド周りをブロック的に完成させました。エンジン全部を早く仕上げればよいのですがキャブレタが未完成です。キャブレタが後では取り付けしにくいので、分割作業ににしています。右側が前方で排気管側です。交差したエキゾーストパイプ2.2mmロッドを曲げて工作、フレーム搭載後に余分を切り落とし後の排気管と接続します。この部分は多分1mmレベルのやり取りと調整をしないとフレームに収まらないと思っています。

遮熱カバーが残された難関です。アルミ叩き出しを考えていますが(大嘘です)
クランクケース左側

耐蝕塗装が施されていますが、モデラーとしては最も扱いにくいゴールド系の混合色です。この色もしかして前回製作したAJS7Rと同じ色?と自分でも変な感じです。手持ちRC資料のエンジン耐蝕塗装を全部比較してみましたが同一色はありません。全部それぞれの写真表現の色合いをしています。したがって自分の撮ったフイルム写真をベースに最新のデジタル写真を参考に色あわせをしました。乾燥後に見ると大してAJSと変わり映えしてませんでした。
クランクケース右側

シリンダー部分がないと「これ何」と言った間延びした写真に、特にオイルパンが10mm近くありますので、背の高いエンジンの印象になります。
キャブ、シリンダー、ヘッド。カムケースが組み合わさると50ccながら迫力のあるエンジン本体になりました。
エンジン完成

キャブレタが出来たとき単体で写真を撮っていませんでした。
ゴムインシュレーターを含めてそれなりに作りこんだのですが。そこで強引にクローズアップ写真となりました。
約1:5スケールくらいの比率でしょうか、
キッチリと粗い工作の部分も十分表現されています。

耐蝕塗装はSM02を使っています。

ガソリンタンク本体

梅雨の合間、カラッとしたお天気になったので、タンクとシートカウルだけ下塗りをしてみました。久しぶりに下地塗装で顔が映るくらいに塗れたのですが、好事魔多し、カウルのほうが転がって埃つきになりました。(よし、塗り替えれば済む事だ。本音ではないかも)いろいろと問題発生はつき物です。
調子が出すぎてもいけませんね。

モデル製作に集中出来たのは某ご贔屓球団の見事な負けっぷり、ナイターを見ないからでしょう。
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