Owner Gallery     #21 プロターキット製作
 MOTOMORINI 250 1963 part2 (改修版)
 

CB72ヨシムラSPECIAL製作記連載のなかでお伝えしたようにモリーニ250を改修しました。
地震で棚から落ちて、ダメージが大きかった事や静岡の合同作品展に持参する事などが
重なったことで修理改修を早めるような結果になりました。やはり期限があると何とか頑張れるようで
久し振りに深夜作業を続けるようなこともしました。実車の背景については既にpart−1で
ある程度、お伝えしていますので今回は改修部分の工作を中心に説明しました。


  壊れる事を前提にしていた?そんなことは無いのですが。ともかく改修対象部分をバラバラにしてみました。エンジンを降ろして判明しましたがフレームの左ダウンチューブが折損しています。キットではカウル取り付けにやたら大きなネジ受けがある所です。


大急ぎで取り掛からないと多分時間が足りなくなると思って覚悟をしたのですが、作業を始めると次々に問題がでて、結局はカレンダーを振り返りながらの工作となりました。


この状態ではシートの作り変えなど考えていませんでした。
 
今更なのですが、前に書きましたようにフレーム径が若干オーバーサイズでしょう。実物を計っていないのでこれ以上断定はできませんが、資料写真から読み取るとやはり少し太い?フレームにプラロッドが付けている所が折損部分です

何れにしてもカウルを吊り下げて?いるステーを留める場所が必要ですから追加して補修しました。

今見ると随分雑な工作をしていたなと思います。少しずつ手を入れますと塗料が剥げおちて見苦しい状態に。ここから再塗装をするなくらいなら、問題点も一緒にクリヤーしようと当初の予定にない大工事?にはまってしまいました。
 
  降ろしたエンジンですがクランクケースのクラッチ側を切り取っています。ご存知のようにモリーニのキットは最中型でエンジンは何と2ピースの分割です。
もう少し作り込みをとクラッチケースを切断して、クラッチハウジングを新しく作ります。ケースを止めているネジ類も彫りが浅く角が立ちすぎているので、全面的に丸く落とし、留めネジも全て新しく改修しました。(改修後の写真が少しピンボケしています)

クランクケース前面を削り落としています。ここには本来冷却フインがありますが、キットでは盛り上げて段つきをつけて大まかにしています。0.5mmのロッドを並べてフインを追加しました。しかし完成すると殆ど見えません。労多くして疲れただけの工作でした。

オイルパンのキャップとドレーンは削り取って6角のプラロッドで付け替えるようにしています。(完成後にとても目立つ部分です。
 
写真左 キットのタコメーター形があまりもちがっているので新たに真鍮パイプ1・2mmでつくってみました。
写真右 メッキパーツがキットのタンクキャップ。やはり形状が異なるので2mmプラ板から削りだしました。
写真左 Fフォークのインナーチューブですが、前回アルミ3mmのパイプを使っていました。しかし フレームとあまり変わらないように細く見えてバランスが悪いので3.6mm外径の薄いアルミパイプを写真のように重ねています。ここまでは計算どおりでしたがあとでクリップハンドルの問題で困りました。

写真右 前述のクラッチケースを加工した後、安全カバーを追加しています。これはまだ未塗装仮組みでボルトの埋め込みもしていません。

ステアリングダンパーのハンドルも形状が違っているので1.5mmプラ板とプラロッドの組み合わせで新に製作?そんな大きな話ではありませんが、モリーニのキット自体部品点数の少ないはイージーキットだけに細かな修正でらしさが出せます。
細かな追加工作はたくさんありますが、大慌ての作業だったので写真記録が出来ていない部分があります。
したがって言葉だけでは十分に伝わりにくいのですが完成写真のなかでご説明します。
左側写真2枚
  キットのシートを作り変えました。ストッパーの部分が円形で大きく後部が競り上がった独特の形状をしています。簡単に出来ると思っていましたがプラ板が上手く曲がらず、ソリットで作れば良かったのですが、中空にしたのでとても時間がかかりました。シート基板みたいにして上からクッション部を重ねています。シートのレザーは小さなリベット留めですがまだ出来ていません。

イタレリ社長所有のマシンは深く食い込むような留め方ですが英誌などの資料では少し違うようです。

それでは63年スズカタイプはどうかというとリベットの個数が把握できていません。シートは簡単に着脱できますから確認できたら追加工作をします。

実車ではタンクが何とコイルスプリングでフレームに引っ張っています。外す事もないのに作品でも同様のマウントで簡単に着脱できます(何の自慢にもなりませんが)
.
 
さらに拡大したエンジン左側写真です。資料からみるとヘッド修正をしない限りこのアップ写真は考え物です。

ステップは落下で折損したので2.4mmプラロッドで修理しました。
キャブのエァファンネルは7mmのアルミ丸棒から旋盤で一体加工しました。(旋盤はほぼプラロッドを削り出し専用になっていますが、何とか挑戦して少し金属も扱えるようになりました)

ここでのアッピールはキャブではなく後輪タイヤです。パターンの問題から旧型キットのタイヤを転用しています。しかし旧型タイヤも扁平?でショルダー部分がやたら出っ張っています。徹底的に240番の研磨紙で削り落とし全体を丸くしました。それで深すぎるパターンも目立たなくなりました。
とても時間のかかる作業ですが、やりがいはあると思います。新版キットのタイヤではそのままにしておくしかないようです。(上の写真も参考にして下さい)
 
右側写真2枚

写真左 キットのタンクは金型の関係でしょうか側面の丸みがなくほぼ垂直です。あらゆる資料から観ても底に向けて、回り込みした曲面がこのマシンのポイントでしょう。キットのタンクの側面を削って曲面を出すと全く違ったものになります。
初めてモリーニをつくった時に失敗しているので2回目では削り込みを想定して1.5mmのプラ板を予め貼り合せています。
タンクのボリュームと曲面を出すだけの意味ではありません。
実車ではタンク側面がフレームを包むようにしてコックが出ています。
(下写真参考)では全体で3mmも厚くなるかと・・・実際は上部が細くなりキットから1.8mmくらい厚くなっています。
キットではタンク上部の顎乗せの窪みに入れるように添付されていますが、そのままではタンク溶けます。実車では少し目の詰まった黄土色のスポンジが1枚あるだけです。最初作品も黄土色にしましたがオモチャになりました。実際の色と1:9の関係はどうしたら良いかわかりませんが適当に変えています。

写真右 タンクキャップの後ろに小さな突起があります。資料ではガス供給の封印タブが通してあるようです(推測)また実車ではグリップに真っ赤なビニールテープがグルグルと巻かれています。そのままリアルコンディションにするのは少し抵抗(本当はその工作技術がありません)があって実車と異なる表現になっています。


  エンジンはほぼキットのままです。
回転計の取り出しがありませんから追加したり、バルブSPを金属に変えてダブル点火のプラグキャップの追加など僅かな手入れです。



ガソリンタンクがフレームに深く被っていて締め込み型のコック(左にも)がこんな位置につけられています。
 

写真左
 前述のシートクッション部分です。上面からの資料が少なくて困りました。僅かに1枚の写真でしたが中心部分が盛り上がって広がっている?ような感じでした。キットのゴムシートは残念ですが形も違ってそのままでは使えません。
写真右 Fフォークはトップブリッジにボルト留めされています外径4mmのアルミリベットを6角に直してフォークのインナーチューブに打ち込んでいます。タンクキャップヒンジには06mmアルミパイプを使っています。
メーターパネルは白タコではない写真が多数あります。違っていれば正しく直すと言い聞かせています。


  フロントフォークはキットの設定から約3mm短くしています。さらにリアアクスルの位置が高いので4mm程下げてみました。スタンドに乗せた時にスイングアームが水平より上向くことはないのでリアサスを長く(伸びきった状態)して調整しています。



それでもまだ問題点を残したままです。今日この時点ではOKであっても次々と新しい資料で発見があるとそのつど直さざるを得ません。
やっと一番キレイなポーズ?まできました。実はタンクはデカルの手持ちがないので再塗装が出来ません。そこでキズはタッチアップで修正しましたが・・・
シートカウルとフレームは新しい塗装です。色あわせはとてもに難しい作業なのか実感しました。


この角度からみるとタンクの修正とシートの変更がマッチしたようです。
非力といわれるモリーニ250シングルエンジンも迫力あるものに感じます


チエーンはキットのゴムタイプを。Dスプロケットは06mmアルミ板を加工しています。

あとがき
静岡模型クラブ作品展に出品するために大急ぎ改修をしましたが、時間に追われて苦しい思いもありました。しかしこうしないとモリーニはダメージのままで多分放置されたままでしょう。こう考えるとば場合によっては期限があったり、約束があったりして作品を完成することができれば、動機はどうであれ結果オーライです。そしてさらに前の作品と比較すると、ヤッパリ仕上げて良かったと思います。言い換えれば前の作品は随分ひどいものであったことは間違いないでしょう。

いよいよ放置しているCB72ヨシムラSPECIALに取り掛かります。とりあえずエンジンの完成を優先させます。不明のキャブレターの詳細図面が揃いましたからペースをあげてLAPを重ねます。


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