Modeling note  file 11

 MONDIAL 125 1954年
 GIRO D’ITALIA
モンデイァル125 1954年 
  「ジーロ・デ・イタリア」   出場車 仕様
 
  連載 12回予定
 第3回 3月10日   エンジン部品をつくる  
完璧な資料さえ揃えれば、後は思ったより簡単と考えたのですが、
そう上手くいくものでもありませんでした。
むしろ、実車のパーツ割が正確に分っているだけにいい加減な省略が出来ません。
例えば、全く見えない部分の沈頭ボルトもボックススパナが入る広さまで拡げて
彫り込む工作が必要になります。
そんなことで予定から大分遅れがでてきています。(得意の出来ない理由を探す)
これでは実車のレストア行程からラップされそうで早くも焦っています。

工作行程の都合で今回はプラ材の切り紙細工のような写真の連続になります

写真左は実車レストア中のMONDIIALオイルパン 解説と直接関係はありません
参考写真

前回、前輪ブレーキパネルの説明補足です。
今まで空気導入ダクトは別部品で作ってから
貼り付けていました。今回から、パネルを切り取り
側面を内側から貼り付け、高さ決めてから、中仕切りを
入れて上板を貼り、ドーム状にしてから余分を切り取り
組み立てて見ました。

パネルの緩やかなカーブに合わせるのは、
意外に時間がかかります。
直線と直線の組み合わせは工作が簡単です。
キットのダクトも思い切って切りとって改修できます。

あまりヒントにはなりませんね
オイルパンの工作

上左写真
実物はフインが浅くて細い形状です。
シリンダーと同じ手順で03と075mmのサンドイッチにしました。
溝の数を一致させると幅が06mm不足しました。
こんなときは両サイドの厚みで調整しています。

上右写真
貼りあわせた2枚のプラ板を1mmの台座に連結させます。
ポイントはフインが突出がほんの僅かですから、
スペーサーの形と高さをキチンと合わせておくことです。
加工したオイルパン

資料に合わせてドレンボルトや取り付けボルトを付けます。
写真では見え難いのですが、ボルト周りには全て台座を
埋めて、その上にボルトを貼る。
この部品はエンジンの下になり排気管に隠れて殆ど
見えなくなる部分です。・・・残念・・・・
上面部分は未工作です。オイルキャップの角度が微妙に
なりそうですから、フレームが出来てから作ります。
カムケースの切り出し

資料写真に合わせてフインを作りました。
このケースセンターのトップも浅い変形フインです
とりあえず切り出して複雑な加工は先送りにしています。
バルブスプリングに円形のカバーがついていますので
そのカバーを先に工作しないと微調整が出来なくなりそうで
ここは中断しました。

切り出し整形には捩れとズレ防止に必ず2mmボルトナット
2組を使うようにしています。
シリンダー部分

細かい切り出し工作の行程は省略しました。
毎回問題はフインの枚数を構成するために
縮尺サイズのなかにどう収めるか。
市販のプラ板組み合わせと電卓で殆ど算数の世界になります。
今回は何とか正確に枚数を合わせることが出来ました。

この時代の垂直単気筒はモンデイァルもMVも幅広のフインを持った大きいシリンダーです。
エンジンの前傾角度に何か関係があるのでしょうか。
良く分りません。
シリンダーヘッド

特に説明はありませんが、フイン枚数は実車どおり
にしています。
給排気の部分はヘッドが出来上がってから
所定の位置にスペーサーを入れて仕上げます。
前は最初からポート部分を残して切り出していましたが
0・5mm以下のほんの僅かなズレがでてきます。
(工作精度が低いから)
特に排気側は円形の断面が必要でしたから、
安易で確実な工作方法に切り替えています。
ヘッドとシリンダーを仮組み

プラ素材のままで写真を撮りますと何の変哲もない
白いブロックにしか見えません。この状態からフイン表面に
500番のサフェーサーを吹きます。特にフインの間はザラッと
した感じにするため重ね吹きをします。
乾燥してからフインの断面を軽くならしていくようしています。

この時代のシリンダーはレストアマシンではかなり磨きこまれて
いますが、1:9スケールの場合、ピカピカのの度合いが難しい

課題と思っています。
この部品は資料写真でも何だろうと思ったくらいです。
クランクケースの後端につくミッションシフトケースの
一部分です。パーツとしては12mmくらいの細かい
部品ですが、勢いでつくり込みしました。
これもまた殆ど見えません。今回何か見えない部分に
集中して気配りしています。

余談ですが「世界最小のインディアン」を製作中の杉田さん
からいつも声援メールを戴きますが、なんとその杉田さんは
この小さな1:16でもちゃんとあるべき部品はネジ一本まで
造って追加されています。
1:9ならせめて見えない所の部品くらい頑張らないと
恥ずかしいと思っています。


次回はカムケースを含むヘッド周辺の工作です


 第4回 3月25日  エンジンの続き

前回、フインを切り出していたカムケースの中心部です。
エンジン前方が緩やかなカーブが後方になると
フインがほぼ無くなる独特の形状をしています。
出来上がりの悪さと関係なくとても時間をとりました。

素材が白だから黒背景でと単純に考えた写真が失敗でした
上の中心部分に併せて、
ケースの側面を構成する部分です。
丸い円盤が貼ってある部分は実部品では
バルブスプリングが付くので円形の孔になって
います。ケースを挟んでボルトで留められています。
単気筒2プラグで両サイドに切り込みがあります。
ヘッド左側から

前回作成のヘッドにカムケースを合わせると
こんな感じになります。
ヘッド右側の白い部分は吸気マニホールドフランジ。
マニホールドはカムケースとヘッドの中間に位置しています。

カムケース手前の突起はオイルパイプの入り口です。


バルブスプリングカバー

カムケースの側面の円形部分に茶筒の蓋のような
このカバーがつけられます。写真では見え難いのですが
真ん中に浅い凹部があります。
エンジンが完成した時点で、このカバーの抑え方が判明します。
厄介なことに、このカバー亜鉛メッキのようです。

50年代の4ストマシンのバルブスプリングは露出
したままが殆どですが、長距離公道レースマシンで
ライダーに対して汚れ防止が目的でしょう。
難関ベベルギヤケースの工作

あまりにも資料が完璧すぎて手抜きができなくなりました。
資料で見るとエッジが鋭い浅いフインになっています。
丸ヤスリで彫り込みを試みましたが幅1・8mmの中に
丸い溝を作ることは私の技術ではやはり無理でした。
色んな方法を何度も試しました。
途中、のっぺり型の125cc型にしたい誘惑に駆られましたが・・・
最終的1・2mmの裏板に幅1.5mmのかまぼこ型の
短冊を03mmの間隔で貼り付けました。
そして1・2mm極細ヤスリでこの帯板に半丸の加工をします。
この間隔の正確さを出すために03mmのアルミ板を用意して
スペーサーにして貼り付けます。
接着後にアルミ板を外します。その後に03プラ板を
挟み込み07mm程度突出するように成型していきます。
クランクケース右

写真が少し小さくて見え難いのですが、
このギァカバーのケースは最終塗装が
楽しみになりました。そんなステップを経て
仮組みしたエンジン右側面です。

右側の丸い窪み部分にキックレバーと点火回路の

大きなコンデンサーが付けられます。
キックレバー

確かドカッテイ750Sにそんなパーツがあったと
取り出してみましたが、全く形状が違っていました。
やはり資料どおりのサイズと形状にとプラ板とプラ棒
から削りだしました。今回最も上手く出来た工作?
だったかも知れません。

コンデンサーや、プラグキャップ(なんと上面に冷却用の
フインが切ってある特殊なもの(モンデイァルはフインが
好きなんでしょうか)
あまり小さくて写真になりませんでしたので割愛しています。
左側クランクケースカバー

モンデイァルの独特ロゴが書かれています。
正しくは彫り込んでいます。
トーハツのマーク(非常に簡単)マチレスのロゴ、
これも意外に楽でした。今回はロゴをコピーして貼り付け、
タミヤ35度鋭角カッターで慎重に切り取りました。
元々ここはのっぺりのままと考えていたのですが、
松永隊長の駄目だしが恐くて何とかやり遂げました。


後クランクケースを仕上げるとエンジンは完成と
なるのですが細かい作業が続いてモチベーション
がやや低下気味です。

年度末とかあまり仕事に関係ないと思っているのですが、そう上手くはいきません
良友?に誘われて仕事は放り出して海外旅行について行ったりして、少ない自分の不足時間をやりくりしています。
また今回は絶対に深夜作業はしないと思っていますが、どうも先の見通しがつきません。
公道仕様ですからヘッドライト、尾灯、ライセンスプレートなど純レーサーでは使われていない部品の工作が
たくさん残っています。
次回はデロルトキャブをつくりエンジン完成とフレーム製作に着手したいと思っています

 ModelingNote 目次にもどる 次ページにうつる トップページにもどる