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protar kit作品 
 HONDA RC 166B                    250cc1967年 GPRACER  
  HONDA RC166の改修工作

工作室で小物部品にスプレーしている筆者です。今から何十年も前の写真です。横にほぼ出来上がったRC166があります。エーこんなに若い時もあったんだ。此の頃から神経質なんでしょうね、ちゃんとマスクなんか付けています。
問題はそんな事ではないのです。私はRC166ちゃんと製作して公開していると思っていたのですが、HPのなかでどこにも見当たりません。「そうだ初期の工作で掲載できる作品じゃないね」いつか手直しをと思っていましたが・・・・・・・次の作品は資料の不備から次回に先送りして久しぶりにホンダ250を再改修再工作に挑戦することにしました。


  私が製作したRC166Bです。
キットそのまま組立で、ホイルだけアルミ40穴を装着しています。ジャージにフェラガモの靴といった感じでしょうか。

すでにタイヤがフエンダーを溶かしています。メーター、カウルステー、シートの形状、フレームの誤り、タンクマークの違い、オイルキャッチ、ステップ、その他たくさんの修正点(つくり直し)があります。キットの解体から始めますが考えますと新規製作より大変な作業が予想されます。
  これもプロターRC166です。

同じようにアルミリムを履いています。シートは形状は若干違いますがちゃんと作り直されています。
注目は前後輪のドライブシャフトが中空に加工されています。ワイヤリングが細めでさらにうまく使い分けられています。回転計も手直し済みです。

作者は多分P・JのO社長だったと思いますが味のある作品です。 
 
HONDA RC166BとRC173
1966年型の6気筒として開発された3RC165は吸排気系の見直しなどで出力を高め、安定を図るためカウル両側面にオイルクーラーを装着。シーズン開幕戦のスペインGPから第8戦フインランドまで連戦連勝を重ねます。そして出場してきたRC166でマン島、11戦イタリアでも圧勝しました。翌67年、ヤマハは前年度の不振を挽回すべくRD05A(水冷4気筒)とフィルリード、B/アイビーを投入して熾烈なタイトル争い繰り広げました。この年はそれまで不変であったボア・ストロークをショートストロークに変更、166Bと呼ばれる最終型となりました。更に350cc級に拡大版297ccのRC173も開発(1967年日本GPが最終レース)されました。プロターキットは一部フエールタンクの形状が異なるとかありましたが、プロターの場合、166Bあるいは174、すなわち二機種の商品化に対応するためにこのモデルを選択したのでしょう。タミヤの166が皆に知られたイメージだけに少し変だと思う方もいます。166B、174はボア・ストロークが2mm程度の拡大で外観や構成部品は同一です。部品デティールまでチエックしますと174をモデル化している事に間違いではないようです

20数年前には全く見ることもできなかったエンジンの分解写真まで克明に公表されて、絶対手抜き工作が許されないようになってきました。
 
  RC173

1970年ごろ撮影されている実車写真。
166Bと外観上ほぼ区別がつかない。
排気管の反りが少しあるように見えますが、これも決定的なものではありません。
 
  RC166B

撮影場所も多分同じところで背景も一緒です。但し倉庫から出して、そのまま撮影した模様です。
エンジン回りコーティング塗装もなく素材むき出しでかなりやつれています。

こうしてみるとプロターのキットはとても正確で良くできている思います。特に初期キットは金型が荒れていないのでシャープな細部は素晴らしいですね。
もう市場では全く見当たりません。 
 
 2月20日 改修部分の仕訳 現在の完成品を解体するだけの話です        第1回      
  解体作業

タンク、シートまでは簡単に取り外せました。しかし経年変化とは恐ろしいもので、手を触れるたびにポキポキとノックが折れてきます。
引き返すなら今だと思ったのですが、人間の心て奇妙なもので、突然、もうバラバラになつてもいいやと決めたら気楽に壊し始めました。

下の写真は次第にジャンクになっていく状態です。
 
昔の作品ですからネジ類を全く使っていません。
接着剤たっぷりで簡単に壊れません。 
エンジンを降ろしたら何とか見通しがついた。
そんなところでしたが、キャブ6連装は接続部分5個が折損。Pカバーは大きくひび割れしました。 
若い時のほうが塗装も丁寧だったようです。これだけの光沢を保っているとは驚きでした。タンクマークの致命的な誤りがなければ、このまま使いたいのですが。
シートは全面的に再製作になります。
フロントフエンダーのトラブル

いかに強いプロターのタイヤも流石アルミリムは 
溶解することができませんでした。ところがフエンダーの内側の部品番号の出っ張りにゴムが接触していた模様です。そこからフエンダーを溶かし始めたのです。表面はまだ生き残っていましたので裏側から補強をと手を付けると今度はステーがポロリと折れ出して完全にお手上げ状態と・・・・・・・・・・・・・

慎重な作業で完璧な改修をといった最初の決意はどこかに、自分の心が一緒に折れてしまいました。(ちょっとオーバーな話)本当は気を取り直してステーには裏打ちを、フエンダーには瞬間接着剤をたっぷり流して現在下拵え中です。
カムシャフトカバーの悲劇

プロターキットでは数少ない金色モールドの部品が入っています。多分、無塗装で手軽に6気筒エンジンが完成するようにしているのでしょうが、これがチョット曲者でプラ素材がとても硬質なのです。十分認識しているつもりで作業していますが、経年変化で更に脆くなってちょっと力を加えたらバラバラになっています。これもまた下拵え中です。1個が無傷でしたから時間をかければ復元できそうです。
だが良いこともあります。ジャンク箱からサイドカバーが出てきました。前にRC162四気筒を作ったとき使わなかった部品がランナーに繋がったままで、これで少し前向きになれそうです。 
アルミホイル

普段特別の手入れもしていないのですが、それでも鈍い光沢を維持していました。
とりあえず歯ブラシとエアーガンで埃を払って水洗いをして、柔らかな布で拭きあげました。
光沢が戻ってきました。
左側が後輪用ですが磨きだしをしていません。
右側前輪用、これは旋盤でホルツのアルミ専用艶出しで磨きました。効果歴然、新品よりきれいに異常に輝いています。 
  パーツ製作の着手

分解したり壊したり、創る作業の反対をやっていますと、どうも最後途中で投げ出すのではという懸念があります(ダメ人間ですから)だから早く方向を変えるために何か小物部品でも作ることが近道と・・・・・・・・・
左上、カウリングサイドステー
右下、ステップとブレーキレバーの修正部品
とりあえず目についてすぐできるものから着手しています。今日からリヤスプリングを再工作の予定です。今回解体作業中心の記事で申し訳ありません。プラモをどのくらいの期間保存できるのだろうか。また改修を加えれば製作時のイメージが残せるかなとの希望もあります。 
 3月5日    部品の点検と補修                                 第2回
リアサスペンション

何とか原型どおりに取り外すことができました。あとはコイルを巻くだけと簡単に考えていましたがそうでもありませんでした。
やはり銀色が退色?というより汚れているようです。他の部品についても同様の事が言えるようで、コイルは黒色塗装になりますからプライマー処理などが必要になります。
サスボデイを含めて再塗装するようにしました。
全部品の洗濯?

そこで一旦解体した部品を中性洗剤の中に半日浸しておいて、歯ブラシで汚れを丁寧に落としてから、メガネ洗浄器で洗いタオルに打ち上げて乾かしている状態です。
一部の部品では加工してしまった物をありますが、経年変化で少し色褪せした表面はとてもいい感じの色合いを出しています。
今まで水洗いはやっていましたが洗剤併用は殆どしたことがありません。
タバコを止めて10年、工作室の密閉した棚に保管しているのですが、歯ブラシから黒い雫らしき水を見ると、作品は時々手入れをしてやる必要があるようです。
フレームの折損

左手人さし指が小事故でまだ思うように使えません。毎日机から取り落とした部品を探す時間が倍加しています。まずフレームをキチンとしたものにと・・・・意に反して落下させてしまいました。修理の難しい部分がぽっきり折損してちょっと困りました。
やはり今回の改修作業はやるべきではなかったと後悔の念もちらほらしてきました。
カウルステー

ともかく次の作業に移らないといけません。
フレームの修理を含めて追加工作にカウルステーを真鍮パイプを加工しました。
1・5mmのパイプをセンターに、06mmの穴を開けて洋白線を芯線にして1・2mmパイプを左右半田付けします。少し面倒な作業ですが、丈夫な仕上がりで折損の心配もありません。
粗仕上げのフレーム

キットではシートカウルのフレームが省略されて切り落としになっています。2mmの真鍮ロッドをキットのフレームに継ぎ足します。シートレールが約3mmくらいありますから段差のつき方もピッタリかもしれません。
併せて、オイルキャッチも6mmのプラロッドから加工して取り付けておきます。
たくさん穴埋めのあとが散見されます。部品の取り付けノックが無くなり、代わりに金属線のサイズに変えた部分です。
フレームだけ見ていると少しパイプ径が大きいように思えます。だったらフレームを作る?・・・ちょっとのり不足です。
キャブレタの改修

キットのなかで最も良くできた部品でしょう。
金型構成上、シリンダー側が角ノックがついています。
勿論解体時に折れて、エンジン側に6個の四角の窓のようにふさがれています。また6連のリンケージシャフトは1・7mm径のロッドが使われています。やはりここは相応の形に変えようと穴埋めをしましたが、一旦外れた6個のキャブがキチンと並びません。エンジン側も3mmロッドで穴埋めをして、キャブ側のノックを1・6mmのプラロッドを使って何とかまとめました。
(補修塗装していません)
ブレーキパネルレバー類

キットではダブルカムのロッドがかまぼこ型で
径も大きすぎるので06mmの洋白線にワイヤー部分も05mmに交換しています。パネルの加工までやればワイヤー支点も山形の落としこみに変えたいのですが・・・・・
まあいいか、見送っています。

たまたまテレビのCMで「今でしょう」と流れていてちょっと後ろめたさを感じました。



(補修塗装はしていません)
シートクッション(1)

キットのクッションは大きな縫い目が掘り込まれた変ったつくりです。全体的に何か間違いがあったのでしょう。改造とかの手法より新たに作る方を選択しました。
底板になる部分3mm厚(前側05mm低くする)背板1・2mm厚のプラ板をキットのシートを治具にして正確な角度を出して貼りあわせます。プラ板で幅3mm厚さ1・2mmの帯を準備します。長いまま加工がポイントです。
上面の両肩にラウンドをつけます。
シートクッション(2)

8枚分割でキチンと収まります。クッション後ろ幅より前側が1・5mm狭い感じに仕上げます。あらかじめ底板でこのサイズに切り込んでおいて、センターから外側に向けて貼っていきます。1・5mmの違いは両端の2枚だけを細くして調整します。
そのあと写真のように04mm厚(エバーグリーン、材質が紙のようで曲げやすい)の帯板を貼りあわせます。
シート前側の切り込みはタンク留め金具のの部分です。汚い写真ですがあえて、サフ処理前の状態が分かりやすでしょう。
塗装を剥がす

正確に言いますと1979年に製作したキットです。35年前の作品でした。経年変化とかそんな次元ではないようです。シンナーで手が赤く染まりましたが、塗料は簡単に剥げません。これこそ「何時やるの。今でしょう」を連発しながら何とか塗れる準備段階まできました。
フエンダーも修理完了

タンクの作業が終わって若干元気が出てきて勢いでやろうと折れていたステーに03mmの芯線を入れて継ぎ足し修理が終わりました。ついでにブレーキワイヤーのガイドもプラロッド埋め変えています。
よく考えると、スティーだけ真鍮パイプで作り変える手立てもあったんだ。
すっかり補修とか改修の枠にはまって舞い上がっていたようです。
あるいは「今でしょう」に惑わされていたのかも・・・・・・・・
排気管

キット自体まとめに苦心しているようです。
内側見えない部分に大きなプレートを当てて固定していますが、これが折れてしまったので取り付け穴の変更もあり一旦バラバラに戻しました。また排気管テーパー部分には上下につまみ溶接があります。プラ板で05mm幅くらいの帯をコーン絞りのところ迄貼り付けてそれらしくカバーしています。

お断り 左手人さし指を痛めて3週間まだ完治していません。もう少しピッチを上げたいのですがままなりません.部品修理の暗い写真の連続で申し訳ありません。医者からあと数日で治りますと言われてほっとしています。早く塗装に入り完成に向けたいと思っています

 3月17日  あと少しで完成します。(経過報告?)                     第3回
春近し

今日からお彼岸ですが、今年ははやはり異常気象でした。低気温が続いているかと思えば、突然春一番が吹いて、福岡がどこよりも早く最初の「桜開花」の宣言をしました。
何とか負傷中の左手も少し使えるようになり中断していた朝ウォーキングも再開。模型つくりも全開?そうはうまくいかないでしょう。
花の名前は知りませんが散歩の途中でスナップしました。自然の色はやはり素晴らしいなと思いました。

少しづつ塗装を済ませてほぼ完成寸前までの状態です。今回はブロックごとにまとめた状態を報告いたします。
分解作業で非常に時間を取られ、補修の補修工作が続きました。今回はブロックごとに塗装をしながら、それぞれの追加工作を加えることにしました。
個別写真では掲載していませんがフレームのシートエンドの部分がとても難しい作業でした。
40年前のプロターキットは未加工であればプラセメントもちゃんと使えます。結局組み立てて塗装すると経年変化の脆さに変るようです。
やはり化学変化もあるのでしょうか。組立後30年以上経過した作品に意気込みで全面改修など手を付けない方が賢明かもしれません。


例によってひとまとめにして喜んでいます
前輪・後輪

ソリッドタイヤの内側を削りリムに密着させてフエンダーとのクリアランスをとりました。
後輪シャフトは2mm真鍮パイプにダイスで溝を切り中空にしています。
1・4mm径ナットにタップを立てバランスさせています。
エンジン左側

特に説明もありません。
キャブレタのエァファンネルはキットの部品から1・5mm短く詰めています。
実物はもう少し明るい色なんですが・・・・・
失敗です。
配線コードは線径を3種類変えています。
エンジン右側

右側も未工作部分はドライクラッチのハーフカバーです。3分の1円周の簡単なものですが、エンジン分解でこのクラッチディスクが外れませんでした。そんなことから後作業となって苦労していますが、何とかできまて現在塗装済乾燥待ちの状態です。
シフトペタルがキットのパーツは若干短くて1・5mm長いものを新たに作りました。同じく乾燥待ちです。
ガソリンタンク

殆どキットのままで前側のステアリング部分につまみ溶接の跡を追加、タンク取り付け金具の追加、そしてほんの少し側面の曲面を緩やかにしています。
タンクマークはRC116製作時にご提供いただいたウイングマーク原版からキッチリとサイズ合わせして作りました。
(お名前出しません。ありがとうございます)
あと、ラバーの顎あてが残っています。
ストッパーシート

何度も出てくる色違いの写真です。
未加工は表皮を止めているリベットだけです。
しかしこれがちょっとした曲者で、リベットのまわりはほんの少し窪みがあります。虫ピンを押し込んでとOK・・・・・・・(シルクピンの頭が沈み込むような出来上がり)結局位置決めをして面取りをして、再塗装中です)クロバー製のシルクピンとても高品質ですが頭幅サイズは同じ大きさを合わせて用意しないとあとで困ったことになります。
排気管

溶接跡を追加したものに再塗装をしただけです。最初完全なマットブラックで塗装していたようです。今回40%セミマットを重ね塗りしましたが決してうまくいってません。下地のマット塗料の粒子が粗いからでしょう。表面の荒れた感じが気になります。裏側を少し剥がして試吹きした部分はうまく発色しているのですが。
下地を扱えないときは軽く補修処理で対応が結果的にはベターと思いました。
カウルステー

1963年以降のRC系のカウルステーはとても
簡単な構造の形式がほぼ共通しています。
ただ回転計のホルダーと保持は振動対策でやや複雑です。C社製のメーター部品が1個ポロリと出てきましたので、RC166純正?hmのロゴ入り特製のメーターパネルと併せて使用しました。(Sさんありがとうございます)



細かな追加部品を組み付けると完成です。
次回は最終回で完成写真編になります。
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