Modeling Note    File 42
 HONDA CR−93改 1962 雁の巣SPECIAL 1:9 FULL SCRATCH MODEL
不足していた二輪の部品も何とか揃いお正月から工作着手と思っていたのですが、一度中断すると怠け者は駄目です。足踏みばかりしていました。
上のモノクロ写真は福岡雁の巣で開催された第5回全日本クラブマンレース125cc級の貴重な一枚です。(280Rを抜けてクランクコーナー手前で、トップ19番渥美勝利選手を追う27番N選手)このホームページのTearoom雁の巣時代49回でもご紹介しています。N君は私のチームのホープでしたが、残念ながらほぼ30年以上も音信不通です。52年経過した今その時を懐かしんで今回は市販車のCR93・125ccに挑戦しました。本当はもっと前に作る予定でしたが、思い入れと完成イメージにギャップがあって長期間持ち越していました。


   私たちのプライベート、レーシングチーム・レックス(1956年結成)のヘルメットマーク
CR93は一定の台数がクラブ関係に引き渡されていて、完全レストアの実車も写真資料も見る事ができます。あえて古い写真資料をご紹介します。
1962年月間MC誌6月号からです。「市販レーサーでGPレースへ」のタイトルですがコメントが面白かったので併せてご紹介します。

原文のまま
「工場レーサーはGPレースに出さない」というのが今年のホンダの基本方針であるため63年型工場レーサーの発表はない。ここに載せる市販レーサーは昨年工場チームで使用されたプロトタイプではなく、純然たる市販車として製作されたものである。


こちらは英国ホンダで発表されたCR93にレーシングキットを換装したものです。クラブマンレース仕様です。


実はCR93に及び腰であったのは、別の理由もありました。Ebbro社から、1:10完成品(ロードバーションとレーシングキット装備仕様の2機種)が2万円ほどで市販されています。工場生産の美しい仕上がりで文句も付けられない商品です。到底完成品を超えられそうもありませんが、あえて高校生だったN君の熱い走りに想いを馳せてスタートします。


Ebbro CR93は現在、市場には多分ないかもしれません。
 2月16日  基礎部品の設定から 第1回
キットの在庫が豊富にある時期には勝手な部品取りをしてジャンクばかりが出来てモッタイナイをしました。

今回リムに転用可能が無くて、結局50cc用のプラリム(コスモ製に交換した残り)を再生することにしました。勿論そのままではリム幅が不足するので両サイドからいつもの手法で04mmの側板を貼りHリムまがいに仕上げる事にしました。
工作手順は何度もご紹介しているので省略します。
今回、切抜きを効率良く行うため、オルファのサークルカッターで全ての円形を抜きました。但し円径が小さくなるとやや難しいようです。
16mm径までは楽々切り取れます。慣れるとこんなに無駄なく切りとれるようになります。

左側
リム側面用です。真円を保つためリムを貼り付けてから分割します。

右側
貼りあわせてブレーキドラムのフインになる円板、同じ作業は出来るだけまとめています。

スペーサー03mm
フイン04mmプラ板
同じ工作の流れからハブとブレーキパネルを一緒に作ります。
手順はハブ表面用に1・2mmプラ板、裏打ちに05mmプラ板を貼り、内径に合わせてドラム用2mmのプラ板を切り出します。(2mm板はSカッターでは切り取れません。裏表両面から少しづつ切り込みを深くしながら外すという粗い作業結果ですが心配ありません。続けてプレートの形状を富士型にするため、ハブのまわりも加工する必要があります。
ここでスポーク留めの孔を加工しておきます。素材が平面状態の時が工作の精度も上がり、しかも簡単で楽です。

スプロケット側のプレートは平面のままです。
素材工作で進めてきた部品をさらに形にしていきます。
中央の写真が貼り合わせ工作のブレーキドラムです。
ポイントは真円が出ていることと、冷却フインの先端が均一な丸みを持っている事でしょう。

ハブは粗加工を終えたら、写真のようにプレートに落とし込んで段差が無いように仕上げます。最後に8000番布ヤスリで光沢が出るまで磨き上げています。

使用スポークは志賀虫ピン1号の予定です。
ホイルの修正(1)
前に孔空けをしておいた04mmの平板を古いプラリムを両面から挟んで貼り付けいます。
古いリムの接着面の平面修正などでリム幅は07mm程度の増加と見込んでいましたが接着剤の厚みもあってか08mmと足し算どおりでした。

両側面から平板を貼ることで、とても強固なものに変りました。
ホイルの修正(2)
補修リムの舞台裏です。随分昔の作品だったのでしょう。ニップル部分の孔位置もかなりずれているのもあります。一部ランナーで埋めて修正をする必要があります。

リム側面に追加した平板の内側は、使用するタイヤがキチンと収まるように丁寧に加工しておきます。
タイヤの修正
リムの内側だけでもタイヤはうまく収まりません。
左が部品ストックそのままの状態です。内側に余分な
突起があります。
右はタイヤの中心部分の突起をルーターで削り落としリムにピッタリ合うようにしたものです。


(このタイヤはモリーニ250の後発キットに入っている部品で250ccには小さく、50ccにはやや太めのサイズです。大きく見せて何とかバランスをと工夫していますが・・・)
フエンダーの準備
一応、Fタイヤの外周が決定したところで、面倒なフェンダーも早めに取り掛かりました。ホンダRC系のフエンダーは浅く、外周はやや長い作りになっています。

2mm厚のプラ板をドライヤーで暖め、タイヤと同径の缶に巻いてある程度の形を作ります。その後写真のように1mmのプラ板を接着します。ポイントはタイヤをフエンダーに現物合わせすることです。

側面に貼ったプラ板は高さがないので少し両端で広がります。2mmまでなら次の作業のステーで修正できます。
整形はルーターと紙ヤスリで根気?よく頑張ります。フエンダー内側の肉抜きにとても時間がかかります。
寒中お見舞い申し上げます。

左手が少し調子が悪く小さな部品を持つ事で不自由をしています。そんなことで約4か月ほど四輪の簡単な作品に取り組みましたがどうも今ひとつ、面白くない期間でした。多少製作スピードが落ちてもやはり好きな物を作るべきだと反省しています。

左は月間モーターサイクリスト誌62年7月号の裏表紙の写真です。CR93が初めて新発売の広告を掲載しました。当然価格等は明記してありません。「誰でも乗れる世界最高の市販レーサー」とありますが、当時メーカー側の都合で誰にでも売れない買えない事情がありました。


     2014年 2月     柴田 一彌
 2月25日      小さな部品(前輪関係)つくり 第2回
前回から続く部品つくりです。

タンク、シート、フレーム等の工作もそれなり面倒ですが、実は苦手なのはこれらの細かい部品です。若い時から見ると裸眼視力が1・5もあったのが相当低下してきました。
やむ得ずミリ以下の作業はVIXEN製のヘッドルーペのお世話になっています。ところがこれも良し悪しで30分くらい続けて使用すると頭が痛くなってきます。多分重みと拡大偏差のせいだと思うのですが・・・・・やはり超軽量のメガネ型が使いやすいようです。

ともかく前の工作つながり作業の段階ですが、約10日間で形を揃えたのがこれだけです。
ブレーキパネルの加工

左側上下がフロント用です。シングルカムのブレーキレバーがつく左面のシャフトが通る円錐は少し大きと思いますが4mm程の高さしかなくこれで妥協しています。
右面プレートには本来、標準装備の速度計の取り出し口ユニットが付いています。レースキットではオイルシールの上にプレートを入れて更にスペーサーとしてスチールパイプを使用していました。

右側が後輪用です。
いずれもブレーキワイヤーストッパーの溝は切り込みがあります。
調整ナット類は別項にあります。
ブレーキリンケージレバー

左側フロント用です。当初プラ材から切り出してみたのですがどうも納得できませんでした。
またもやずるい事ですが、ジャンクボックスから、最も形状の似通った部品を探し出して加工をしました。
パーツ転用はむしろ工作に時間がかかり、作ったという感じが湧きません。そんな事を言いながら後輪用は、ほぼそのままで終わらしています。
ステアリング

アッパーパネル標準仕様の一文字ハンドルを取り外した状態です。本来工場レーサーと同じ軽量のパネルがあったのですが残念ながら私どものチームには給付?はありませんでした。

右側はアンダーパネルです。素材はプラ板2mmの積層です。
クリップハンドルとレバー類

従来この部品はコスモ社製のGPタイプ、鉄レバーと呼ばれている物に若干の加工を施して使用していましたが、長期間の品切れになっています。
そんなことで今回ボール部分を活かすレバーをジャンクボックスから見つけてきました。何とかそれらしく収まればと思っています。
グリップラバーなどは準備中です。
アクスルホルダー

最初に4・5mmプラロッドを作り厚さ3mmを切り出しています。

小さな部品は、前述のブレーキワイヤーの調整ナットです。
Fフォークボトムケース

4.8mmプラロッドから若干細くなっています。シャフトにプロター2mm径を使います。が片側はタッピングをするため少し強度のある硬めのプラ材が必要です。プラキットのランナーから探して約4mm径まで細くしました。
一応ダンパーオイル抜きやシャフト固定ネジなど追加しています。

この部分は全て黒色グロス塗装でした。
左側シャフト用ネジ、ネジの頭が小さくてマイナスなので使いやすいのですが、・・・・・アルミリベット加工で作ったフォークのトップボルト。

右側はフロントフォークのスプリング(まだ巻き数や間隔など未設定)です。
Fフォークインナーチューブ

特に説明はありません。アルミパイプ3mm径に2mmのアルミロッドを入れて、ボトムケースへの接続を2重構造にしています。
仮組みのFフォーク

この段階ですっかり忘れていました。フエンダーの取り付け位置の設定です。そのためには前輪のスポーク張りをしてセンター決めをしなくては進みません。先ずハブとリムの塗装を先行させましょう。



注文しているルーペの替レンズが
到着すると一気に視界が広がりそうな気持ちですが・・・・・季節も作業環境を良くなればも工作もうまくいく。全て他力本願です。
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