Modeling Note      file 7
 HONDA CB72 YOSHIMURA SPECIAL      長期連載   LAP5

ガソリンタンクやシートが出来ると「もう間もなく完成するのだ」とすぐに甘い事を考えます。
製作記事にも勝手にLAP5とか名付けていましたが、
スプリントレースでは中盤にきて、レースの帰趨を左右する大事なLAPです。何とか周回を重ねて完走を目指しましょう。


7月1日 シートはできましたが
写真左
現存する実車のシートは経年変化でボロボロになっています。表面はスエード風の塩ビ製、ミシン目はダミーでした。模型では新品のシートではという想定で実物を真似てプラ板075mmを貼りあわせてつくりました。


写真左下・右下
前に接着しておいたモリーニのシートカウルをさらに整形して組み合わせています。クッション部の後部やストッパー部分は僅か膨らませています。実車のカウルは塗装なしアルミ素材のままで、側面にいたずら書きがありました。そこまでのリアリティを表現するのは少し無理だろうと早くも逃げ腰になっています。
7月6日 ガソリンタンクをつくりました
写真左
最初にフレームに乗る底板とそれを挟む側面部分を用意します。


写真右
必要な曲面を構成する側面部分とタンク上面を構成する天板?を準備します。
説明が前後しますが、いつものことで、フルスクラッチではソリッド構造が多くなり全体重量が大幅に増えます。工作はとても面倒になりますが主要部品を中空にして何処まで軽く作れるか、展開図が必要になります

写真左
切り出したプラ板を貼り合せている途中です。天板部分は2mm厚を使います。リューターで削りこみますのでこのくらいの厚さ必要です。逆に底部分は1mmで十分です。フレームに現物合わせが終ると曲面構成の側板(5・5mm厚)を重ねて貼ります。40時間くらい完全接着を待ちます。一部のキットでは底部分を省略しているものも見られますがガソリンコック取り付けなど考えますと必要な構成部品です。
写真下左右
側板の接着前の状態です。この段階では平面図面と一緒ですからタンクがやたら大きく感じますが、図面上の最大部分が立体で見えているからで大丈夫です。
タンク単体のブロックです。天板にあたる2mmプラ板はガスライター熱源で曲げています。残念ながら少し焦げてしまいましたので、上からエポキシパテで補修をして乾燥を待ちます。

5・5mm厚の側板とは
2mm+2mm+1・5mmの3枚構成です。
ルーターで削り出しますが大枠の整形で約4時間以上必要です。二重マスクをして1時間くらいづつ4回に分けて作業をしたほうが効率がいいようです。
以上の時間をかけずに整形したガソリンタンクです。
側面のパテはルーター作業を続けると、右手が疲れて不注意でルーターが滑ってえぐれた部分です。結果的に補修して再度削り出しをしますから時間を大きくロスしました。

中空の部品の削り出しは1時間くらいで休憩をおすすめするのは、中が空洞ですから反響音が相当なもので、とても嫌な周波数なのでしょうかうるさい限りです。
粗削りからさらに細かく微調整しながら下塗りが終った状態のガソリンタンクです。

タンクの中心部分にリブがあって途中消えています。
ヨシムラSPECIALのタンクは、市販のタンクのメッキカバーの側板とニーラバーを外して、タンクの後方に、鉄板をたたき出したニーグリップ部分を継ぎ足したロングタンクです。リブは市販車のタンクの上面の合わせ溶接のあとです。これを削るとタンクが開いてしまうので残していました。当時は大方の形があって規格などありませんから、完璧につくられたキレイな仕上げから、きわめて乱暴なつくりまで1台ごとに別々の形状をしており同一はありませんでした。
塗装は銀一色ですが、黒と銀で市松をあしらったり
センターに黒い幅広のライン・白い縁取りとか。それなりの試みがあったように思います
タンクとシートの塗装前のイメージです
タンクは1200番のサフェーサーの下地塗装です。
シートはクッション部分が500番のサフ、カウルは同じく1200番下地です。





タンクは市販車の改造版ですからフレーム取り付けのスプリングとかフレーム巻きのラバーなど小物の工作がありません。この部分ではとても楽をしています。

次回はフロントフォークまわりの製作に入ります。早合点していたために大変な間違いをしていた部分や
面倒な工作を強いられている部品に着手しないと進みません。いつも結びでは決意も新にとなっていますが
時間が経過すると実際の進捗状況で大きなギャップが発生しています。いい言葉がありました。
「下方修正」

7月11日 フォークブリッジ
Fフォークをつくる前に正確な三叉を用意しないと工作が進みません。そろそろ根気が無くなりショートカットしてやろうと、ジャンクを探しましたが適当なものが見当たりませんし、ヤッパリいい加減過ぎるようですから新規製作にしました。
写真左上がトップ側です。生産車の部品には一文字ハンドルが付けられていました。したがってその部分の残した状態です。レースではY部品のクリップタイプを使いますから削りとればスッキリしますが、実車では強度問題でしょうか、そのままにしていました。
写真右上はボトム側の下面です。比較的に薄い鋳造品で補強リブがあります。前方に飛び出しているノック部分は何と盗難防止用のハンドルキーと呼ばれる厄介なパーツで、部品の性格上埋め込まれような状態でタガネを使うような荒療治をしないと外れなかったようです。あえて残した状態で考えました。
永松邦臣氏のお話つづき・・・・・・
・・・ストレートで一気に抜き去られたヨシムラCB72に乗って再び驚きました。
これは400ccくらいに排気量アップしたエンジンじゃないかと思いました。・・・
ともかくノーマルでは太刀打ちできないので、マシンつくりをヨシムラの親父さんにお願いに行きました。・・・「高校生なのであんまりお金が無いのでその辺をよろしく」・・・親父さんは「ともかくアマルキャブ2個を持ってきなさい」・・・
・・・キャブは当時確か1個8000円位だったと記憶していますが・・・・・
ここからチームヨシムラとのかかわりが始まりました。チューンしたCB77マシンは雁の巣コースの裏ストレートで今度は逆にCB72マシンを楽にぶち抜けるようになりましたね・・・凄い速さでした。・・・

写真は1963年鈴鹿サーキット世界選手権125クラスで、RC145で出場待ちの
スナップ。永松氏はこのレースで7位に入賞している。
(立風書房ヨシムラ50周年から転載)
7月14日 ホイールハブの工作
突然汚い写真で恐縮です。

相当計画的に進めているつもりですが、ホイルハブやブレーキドラムが未着手でした。面倒な作業ですから早めに消化しようとフォークは後回しにしました。
ハブの淵部分が巾1・5mm程度になりますから、工作の容易さから先に必要な真円を削りだすほうが確実です。タミヤ1・2mmプラ板を使います。穴あけのあとで0・5mmを裏打ちしてから円周部分を整形しました。厚さは最終的に1・2mm位になり外周に向って傾斜しています。



穴あけには写真のようにドリルで2mm穴の連続をつくりニッパーで切り取るのですが、私には糸鋸で切り出すより楽に思っていますのでご紹介しました。
ドラム・ハブ周辺の部品つくりです。

写真左上
前述のようにプラ板2枚の組み合わせにスポークの穴を18個開けたものです。市販マシンは36穴が採用されRCのように倍数の穴がありません。これは凄く得をしたような気分?になります。
写真右上
同様に釣ったハブに放熱フインをつけたドラム部分を張り足しています(ドラムの工作は省略します)
写真左
前輪ハブ右側です。当時軽量化といってハブセンターに軽め穴を無数あけていました。勿論冷却効果の期待も込めていましたが・・・実車ではもっとランダム空けられていますが模型的にはあまりにも・・・・センター部分の黒いラバーリングは速度計を取り去るとそこにオイルシールが残って代わりにカラーが付きます。前輪のポイント部分かと2時間ほど遠回りしました。
ご説明の必要も無いかも知れません
ハブセンターやブレーキ周りです。

写真左上
前輪左側部分です。CBのブレーキは何故か前輪はシングルです。ダブルの準備はありますが発売時はふさがれています。
写真右上
後輪左側部分です。後輪のブレーキはダブルカムで、短いレーバーとロッドで構成されています。長い突き出しアームはトルクロッド取り付け用でスイングアームと連結します。

写真下
厄介な部品が出来上がったのでまとめて撮影しました。意味はありません。






7月19日 フロントフォーク
5mmプラロッドから4・6mm径に削り出したボトムケースフォーク径は3・8mmアルミパイプです。中に3mmのプラロッドが入れてあります。
ボトムケースのシャフト受けの部分の前後についている出っ張りはフロントフエンダーステーの取り付けラグです。
省略しようと思いましたが、資料写真ではそのまま残っていますので追加したものです。
シャフトは2mm径の洋白線を加工予定です。
Fフォークのフエンダー取り付けの中心に付けられるスタビライザーです。

雁の巣コースでは一部未舗装の砂利部分がありました。余談ですがレースも練習も小排気量車から始められていきますが後半になると舗装路面と未舗装部分のつながりが大きく窪んでフロントが振られます。
市販車だからとかそんな問題以前に、参加ライダーもメカも何とかしたいといろんな試みがありました。フエンダーを撤去してその位置に過剰とも言えるU字型の補強が一番効果的であったようです



その名残で08mmアルミ板で作ってみました
スタビライザーを仮組みしてみました。
こんな形になります。
これからスポーク張りをすると足回りが大方見通しがつきそうです。


LAP5 あとがき
なんとか60%程度の行程を消化しました。公私ともどもいろんな問題が発生したりして予定したスケジュールから
外れないようにしていますが、どうしても遅れが出てきます。いつものように早くキットを開けた状態までくれば
後は速いのですが。(それは間違いで雑な工作になるだけ)ともかく出口が何とか見えてきました。


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