Modeling note        file 39
 
 Jamathi 50cc GPracer 1971年       連載5回予定                FULL SCRATCH MODEL
写真左
優雅な建造物アムステルダム鉄道駅

写真右
アムステルダム中心地にある代表的な住宅群
 
 ヤマティ50cc1971
 極限のGPレーサー












 

オランダで造られたヤマティ50ccGPマシンはオートバイメーカーの研究室ではなく実際は職人芸の結晶が産み出したのではないでしょうか。1962年50cc級が世界選手権に格上げされことでアムステルダムの小さな工房からGP挑戦をしたヤマティ。
その戦いはGPから2ストロークが締め出されるまで続けられました。以前からこのマシンには惹かれるものがありいつか製作したいと思って資料集めをしていました。
2012年モーターサイクルクラッシク誌7号に1968年型モデルが紹介されていますが1968〜70前期のマシンはFIM50cc新規制もあってロータリーデスク吸気のエンジンを搭載した常識的なマシンだと思います。
70年後期に開発されたマシンは過去の熟成でなくフレーム、エンジン、制動システム、サスペンションその他を含めて全く別個のものでしょう。特に極限まで狭められた車体幅に対応するフロントステアリングの構造はまさに驚きです。実はこの部分の資料が不足で工作をためらっていましたが何とか見極めがつきました。
大好きな少排気量50ccマシンですがタイヤの在庫も底をつき50cc最後の1台になりそうです。
残念ながら私オランダに行ったこともありません。友人の話によれば建築物は素晴らしい伝統的な技術だと絶賛していました。私が少しだけ知っているのは戦後松下電器といち早く技術提携した電子技術のフイリップス社とコロッケ発祥の国くらいです。

 
写真右 
フィリップス本社
1981年創業CD・LDやカセットの開発、日本ではシェーバー、コーヒーメーカー、オーディオ機器で有名。

写真左
レコード原盤のカッターマシンに採用されているプイリップス製の高信頼度真空管E80F。50年経過した現在でも稼働中の優れものです。

製作予定のヤマティ50 1971年

WEBで見つけた貴重な整備途上の仮組み写真です。図面製作でとても助かりました。スズキRK66は2気筒でギリギリ絞り込まれた設計ですが、このシングルはより簡潔な基本構成がうかがえます。大容量のユアサバッテリー4時間以上の連続走行が可能かもしれません。60年代後半の排気管の長くて細いピースエンド、マニアックでありながらきわめて魅力的なマシンです。



De Racehlden van weler ホームページ掲載
W・Krouvenns
氏撮影写真を転載させていただきました。
 6月15日  ホイルつくり 第1回
ホイルリムはスズキRK66から

RK66のキット(なぜか半端キットになっています)から転用しました。面白いのは説明書の通りに組み上げると前輪用はスポーク位置が間違っているので左のような正しい形になりません。キットのままで組み上げられる時にはご留意下さい。今まで全てスポーク張替をしていたので全く気が付きませんでした。箱絵の完成写真を見るとやっぱり変な組立になっています。冒頭からどうでもよい話になりました。
リム幅を狭める

2.00サイズタイヤのリムを想定しますと、このままで外から貼り付けのHリム改造はちょっと乱暴な気がします。内側のリム貼り合わせ面を0・3mm左右で0・6mm削ります。
次に外側部分を同じく03mm左右で0・6mmを削ります。
結果合計で1・2mm幅を狭めます。右写真が狭めたリム。左が未加工のままの状態です。
プラスポークを残しているのはスポーク穴の位置決めと角度決めの治具みたいな事のためです。


プラスポークの断片が残っている段階でスポーク用の穴を(0・5mm径)を空けておきます。
リムを整形

貼りあわせたリム中心部分の山のを落とします。キットのリムはこの部分が少し盛り上がり過ぎです。約0・5mm位削り、さらに角を取って丸みが出るよう整形します。この段階でリム表面も6000番スポンジヤスリで仕上げておきます。
06mm内側を詰めたことでスポークはリムの中心からきちんと揃って出るようになります。


リム素材を削ると書いていますが、ガラス板に240番紙ヤスリを貼り付けて平面を出して、素材側をゆっくり均一に左右と回転を重ねて少しずつ薄くします。ノギスで測りながら進めないと削り過ぎになります。この手順であれば左右素材はほぼ完全密着で流し込みセメントだけで合わせ目は見えなくなります。
Hリムに

最近続けてリム溶解発生から補修工作をご紹介しているので今回は詳細を割愛いたします。
いつもと同じ手順で貼り付け用0・5mmのプラ板を貼り合わせます。この2枚が1mm厚になります。その結果キットから0・2mmほどリム幅が狭まったことになります。あくまで計算値ですが完成後に実測しましたがノギスでは読み取れない程度の誤差でした。
タイヤサイズからするともう少し狭めたいのですが、キット付属タイヤがキチンと収まらなくなります(前に何も考えず失敗しています)手を尽くしたと自己満足に浸っています?。
完成したリム

今回は基礎工作を大切にと少し時間をかけました。リム幅、タイやの収まりもうまくいきました。
左写真でリム外周のリブ部分が丸い形で出ているのが見えます。
ブレーキドラム

交差した8等分されたスリットがはいっているので切り出し段階で加工しています。意外に面倒です。03mmと04mmのプラ板で構成。
これを前後輪とも9枚で知恵の輪のように組み合わせて貼り合わせます。
ハブとの組み合わせ

ハブパネルはスズキキットの部品が前後ともピッタリと一致したので加工して転用することにしました。
ブレーキドラム部分もフイン数は実車どおりですが厚み合計0・5ほど膨らんだことになりました。このあたりの誤差はフロントフォークの内寸で微調整が可能ですから先に進めます。

下地塗装を済ませてスポーク貼り作業と意気込んでいましたが準備点検の怠りから足踏みになりました。
スポークの在庫が

定番在庫の志賀昆虫の虫ピン1号(04径)が使い切っていました。残数16本では何もできません。大急ぎでメール発注をして商品着荷待ちの状態です。(余談ですが発注後に価格が変更になりました。ご了解くださいとメールがありました。”一番安い送料でお届けできますので値引きさせていただきました”)僅かな金額でしょうが親切な対応に驚きました。
ブレーキパネルを

大きな吸気孔がついたブレーキパネルです。80年までは左一面のみの構成から71年モデルだは両面Wカムに変更されています。
面倒だなと思いますが、2面相似形で精度を上げるため一度で左右を作りました。センター軸穴が決定すると2mmボルトでプラ2mm板を挟んで位置決めしたら、曲面出し、穴あけ、吸気フードなど簡単に工作が進みます。



次回はフロント周り、フレーム製作まで進めたいと思っています。作品は小さいのですが思い入れは日増しに強くなっています。
 6月29日 フロントまわり 第2回


センターパネルのつづき
半径9mmスペースのなかでダブルカムのブレーキレバーがつく事になります。このサイズになると私の工作レベルでは、切り出し加工がかなりラフな仕上がりそうです。不本意ですが1:12のジャンクパーツから転用して加工しています。戻りバネ、吸気孔のプレートなどが未工作です。
右は前輪ドラムの大方の完成写真です。

フロントフォーク

スズキRKキットのボトムケースが余っていました。転用が最も簡単、(安易な手段)なのですが、見る人が見れば「これスズキ50から」となります。したがって旋盤から4・6径のロッドを作り、アツパー・ボトムの部分をさらに4・5mmに削りだして一体成型にしました。インナーチューブは3mmアルミパイプです。
フロントフォークの構成はクライドラーの一部にも採用されていた、ダウンプレートまでの(自転車の三叉構造のような)短い特異なシステムです。
この段階は粗つくりで、シャフト孔、オイル孔など未加工です。

下は更にボトムケースに加工を加えて、ストッパーやアンダープレートを組み合わせた状態です。この作業の時にスポーク用の虫ピンがとどきました。しかしちょっとタイミングが狂ってスポーク張りは先送りにします。スポーク作業は私にしても閲覧下さる皆さんにもあまり面白い工作ではありませんし・・・・・・・・


フロントフォーク半完成品

申し上げたようにフォークのインナーチューブの飛び出し部分は切り取られ完成時にはキャップ状のゴム?板にかわっています。
ステアリング部分パーツ

左がフォークを支えるプレート、計算値算出では4mm強になりますからプラ板積層5mm厚まで加工しています。右がハンドリング用の超小型プレート、両端がもう少し角ばっているようですが未確認部分です。


飛び入り工作(下拵え)下写真2枚

71年モデルに搭載されているタンクはホンダRC116によく似た極細タンクです。
あまりに小さいので中空が困難です。しかし早めに基本素材の接着をしておかないといけません。少しでも軽くしようと気分だけでも中空に貼りあわせて、前もって準備しました。
素材はタミヤ2mmプラ板の貼り合わせです。現在バイスで圧着中です。
クリップハンドル

ハンドリング用のプレートに直接組み付ける構造になっています。またドロップ角(こんな呼び方をするのは私年代だけかも)要はバーの傾斜角度がきわめて大きい形状です。特にヨーロッパ勢の50ccはその傾向が顕著に表れているようです。勿論実車から計測したわけではありません。20台近い50ccの資料と図面から判断したもので、誤りであればお許し願いたいと思います。
レバーとアクスルケース

何度もノギスと電卓でハンドレバーのサイズを算出してみました。きわめて長いレバーが使われています。ところがこんな中途なサイズのレバーはジャンク箱にも見当たりません。やむ得ず1:8のモトクロッサー(だと思う)のハンドルから部分的に切りだして詰めて加工しています。
まだワイヤーストッパーの孔も忘れています。アクセルケースはこの段階で作ってハンドルの全長とグリップゴムからの出代を決めておきます。
フレーム工作(1)

次回はフレームを中心にと言っていましたが割り込み工作があったりしてこの工作があまり進捗していません。
50ccのWクレードル、従来工法でやればと甘く考えていたようです。71年モデルはクランクケースがフレーム構造の中心になっています。フレームを完成させるにはエンジンが先にできていないと何も進まない・・・・・結局エンジンレスでできる曲げ加工の一部だけ準備している状況です。素材は2mmロッドです。


フレーム工作(2)

50ccでありながらきわめて複雑な構造で驚いています。通常Sヘッドと呼ばれる部分に
アンダーブラケットのセンターから後方にオフセットされた大きなシャフトが貫通して、上面のハンドリングプレートの固定されています。模型工作では3mm径シャフトが強度上から限界と考えていますが、意外に難しい工作になりそうです。


下は現在加工している素材で展開していくとこんな順番になります。いずれにせよクランクケースを準備しないと前に進まなくなりました。
クランクケース(1)

簡単でないクランクケースです。大抵のレーシングマシンは砂型加工のケースという先入観があります。ヤマティにはクライドラーエンジンを搭載したモデルも存在します。しかしこの71モデルのクランクケースは冷却前面フイン付き、上面・下面は水平旋盤加工?を施したような直線構成となっています。そんなことから従来のように空洞の箱型からソリッド構造に変更しました。しかしそのために3種類のプラ材が必要になりました。冷却フインの組み合わせが工作上難関のようです。

シリンダー周りも空冷の方が工作が容易に思えてきました。
ガソリンタンク(1)

プラ板圧着から4日経過したので造形作業に入りました。ルーターで粗仕上げまで削ります。その後180番紙やすりで表面を慣らして600番紙やすりで途中仕上げとします。
極限まで細められたタンク後端部分、容積不足を補うためでしょうかタンク底部にサブタンクが設けられています。
一体で工作するより別部品をつくって貼りあわせる方法をとりました。

ガソリンタンク(2)

(1)の工程が終わってから圧着したプラ板の接着面に微妙な筋痩せが出てきます。今回のようにソリッド構造にすると時間経過とともに目立つことがあります。
パテ盛りではパテ痩せがあるので完全とは言えません。瞬間接着剤を合わせ面の間に軽く流しておきます。

ガソリンタンク(3)

(2)の作業から2日経過して、再度600番紙ヤスリで研磨し目止めの状況をチエックしてさらに瞬間接着剤で補修して、1000番2000番紙やすりで仕上げます。そして別途製作した子タンクを貼り付けます。



補修工作が続いていたので久しぶりのスクラッチ工作、作業手順に若干の戸惑いがあります。早く梅雨明けして欲しいものです。

次回はフレーム完成をお伝えできると思います
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