Modeling note          file 38
BMW RS500 1958年型2台の改修
 5月5日   オーナーギャラリー#3に掲載していた12年前製作のBMW69改RSをもとのRS500に戻しました
2000年代の初めごろはまだプロターのキットは市場にまだそれなりでまわっていました。旅行した時や出張先で発見し大喜びでストックして楽しんでいました。
豊富な在庫に囲まれて、若干ラフな使い方になって、既成のモデルに飽き足らず新しいキットを使って改造したり、スクラッチと称して訳分からない作品をつくっては「どや顔」して喜んでいたようです。したがってプロター製作台数100台以上は当然で、中には作ったけど人様に見せられない。HP開設後も掲出が恥ずかしい作品もたくさんあります。そんななかで2001年に製作したBMW−RSがあります。
HPを開設しても掲出する作品や写真がなかったのでとりあえず手持ちの改造作品をそれらしく掲載しました。
前回お伝えした困ったもう一台はこの作品なのです。全く同じようにダメージを受けて足まわりを修理しないとどうにもならないようです。しかしホイルだけでいいのかというと決してそうではありません。RS500のキットを強引にR69改浅間仕様に改造しています。
今考えると無謀としか言えません。この修理を機会に本来のRSアールズフォークタイプに戻すことにしました。
2001年頃の作品です。大型タンクまで装備して製作時点では「いいなー」と思っていたのですが。下の写真が12年経過の無様な状態です
後輪部分のアップ

リムがほぼ全周にわたって溶解しています。白い粉は埃ではなくてカビかもしれません。なぜか排気管の銀塗装の退色が激しく艶消し状態になっていました。
フレーム、タンク、フエンダー等の黒色は光沢が保たれており水洗いでだけで補修可能だと思います。
しかしタンクは大型に改造していたので結局使えません。以前、BMWコンプレッサーを製作したときタンクやシートなどの部品がジャンクになっていました。今回はその部品を転用します。


ともかく問題を整理してみました。
        
修復上の問題点
足周り
エンジン


ガスタンク
シート
フレーム



前後輪、溶解しているリムを補修する。中空タイヤをそのまま使用。
本体ブロックは補色する(色が違う)ヘッドカバーの変更。
シリンダーヘッドは新しく作る(フインが浅すぎる。彫り込みは出来ない)
キャブレターはエァフアンネルの形状を変える。
浅間仕様の大型を作っていた。新たにRS仕様を作る(ジャンクBOXから転用)
浅間タイプに改造していた。(これもジャンクBOXから転用、RSタイプに変える)
水洗いでそのまま使用できる。


リムの修理(1)

前回のMV125と同じ要領でプラ板を切抜き貼り付けて外縁を新たに作ります。
ここで若干の問題点を発見、キットのホイルハブすなわちブレーキドラムの中心部分が3段階で盛り上がっています。実車では水平で細かいスリットが刻まれています。要は浅いフインを作りキットのドラムと交換すればいいのですが・・・・
それには片側のハブとスポークを取り外さないと差し替えできません。最初の製作のとき、多分アールズフォークの構造とその工作に舞い上がって手抜きしていたのでしょう。
リムの修理(2)

このままにしておこう。しかし最も眼につく前輪の中心、あまりにも雑で他の追加作業が何の意味もないように思えてきて結局スポークを一本づつ(当然)引き抜きスリット状のドラムと入れ替えました。
時間もかかりましたが、40本のスポーク片面だけになると脆弱で変形に注意しながら慎重な工作が必要で
「何故、手抜きしたんだろう」を繰り返して自虐的なリムの修理は終わりました。時間と手間を考えると金属リムに交換すれば5時間程度の行程でしょう。
多分、補修に喜びを感じているのかも知れません。
シートの手直し

幸いジャンクからの部品を転用で楽な工作ですませました。キットの表面は皮革素材のざらざらした感じを表現するためでしょうか沢山の突起があります。400番紙ヤスリで全体を慣らしています。実車ではシート継ぎ目には玉縁加工をしています。
継ぎ目部分に08mm幅の半丸ロッドを貼り付けられるよう角を落として平らにしておきます。半丸ロッドは水平方向への曲げはねじれが出たり折れたりします。
写真上2枚 ガソリンタンクの手直し

これもジャンクからの転用品です。金型が複雑な2分割のせいなのか大きな隙間で左写真のようにプラ板での補修をしないと程度では形になりません。アールズタイプはタンクの形状がキットと僅かですが異なります。右写真が粗仕上げの段階ですが、タンク前方部分の高さが低くなっています。ルーターで約2mm程度削り落とし底板を作り直しました。(白いライン状の下部分)

シリンダーヘッドを作る

キットのヘッドはフイン浅く掘り込みも加えられません。簡単にできると思っていましたがかなり面倒でした。プラグキャップもオーバーサイズだったので新しく作りました。工程はいつもと変わりません。省略させていただきます。
完成したシリンダーヘッド

何か形にしたくて、ともかくエンジンだけを先ず完成させてと集中工作中です。
早めに塗装に着手しました。この程度の部品塗装であれば窓を開けて室内塗装作業が出来ます。


かわりに消臭剤の消費が伸びています
ヘッド、クランクケースカバー

いずれも取り付けボルトの処理が不明瞭なのでクランクカバーにはアルミボルトを作って埋め込みしました。ヘッドカバーは4穴の落とし込みボルトに変えています。
前の塗色の上から重ね吹きをしましたが被膜が弱く心配です。
エンジン完成品

一部塗装が重ね吹きで色合いについて自信がありません。写真資料からの色判断になっています。BMWは熱心なファンで実車への造詣が深い方がたくさんいらっしゃいます。何卒勉強不足ということでお許しください。ビングキャブのファンネルは短くしています。外向きは3度くらいオフセットを追加しています。


次回につづく
現在ガスタンクの仕上げで苦戦しています。
 5月13日  完成間近と思っていたら、もう1台RS500が出てきました。 第2回
フレームの仮組み

フロントをアールズフォークしていたので、若干前上がりの姿勢になっていました。2mmほど詰めて修正をしましたがシヤサスの沈み込みを考えるとこれくらいが妥協点かと思いました。ほんの少しなんですが何となくバランスが気になります。
エンジン架装

早く組み上げたい。こんな気分がいつも失敗につながっています。用心のためフロント周りを取り外してエンジンを積み込みましたが、フラットツインは実に簡単でした。もうすっかり以前の工作過程を忘れています。
改めて仮組み状態

排気管は取り付けていません。と言うよりシリンダーヘッドを作り変えたために1mm未満ですが取り付けブラケットの位置がずれていました。少し取り付け穴を広げようとしましたが、想定どおりポキッと折れました。後で考えるとシリンダー側のフランジの部分で調整すれば良かったのですが・・・・・(しかもほとんど見えない場所)

ブラケットをプラ材に固執せずアルミ板を使えば簡単にしかも自由度が広がります。
どうしても取れない変色

ナンバープレートと一緒に付けられているミニ風防です。右側が薄い茶色に変色しています。材質はヒコーキ模型の風防に使う透明板です。先ず洗剤では全く駄目で、次にコンパウンドで磨いても、ハイター原液に3日間浸しても取れませんでした。左が新たに作った部品ですが、所要時間30分でした。
こんな回り道もしています。

ガソリンコックとメータースティ(下写真2枚)

キット付属のコックは華奢ですぐに折損したので新たに作りました。キットの部品より少し頑丈そんなの出来です。プラ材で作っていた回転計のステイはこれも折損。材質をアルミ板に変えました。
ガソリンタンク

左が搭載していた大型タンク。右が今回工作のキット部品の改造品です。タンクの後部が落ち込んでいますから、折角保存していた子持ちラインのデカルが使えません。
(圧着式デカルで曲線が貼れない、ラインが大きすぎる)しかし私の技術では手書きは到底無理です。以前コンプレッサーを製作したとき、KIMsの輕部さんから105%版スペアを余分に」戴いていました。水張りですから曲面貼り付けが可能でタンク形状に合わせることができました。勿論タンクマークも七宝風のバッジ型にしています。只今鋭意?乾燥待ちの状態です。


タンク留めベルトとゴムバンド
このデカルなぜかピカピカ新品で十分粘着力もあるようです。

デカルファイルを用意して些細なマークや残ったものを全部保管しています。

(実は単なるクリアファイルにケント紙を挟んで収納しているだけです)
 もう1台完成品ジャンクのRS500が出てきました。 これもレストアしてみます (最近はなぜか製作より修理工場になっている?)
もうすぐ完成。少し押入れの中を整理する余裕がでてきました。
1:48のF15の箱から分解したRS500が出てきてびっくりしました。20年前引っ越しの時に多分損傷が酷かったので分解して飛行機の空き箱に詰めたのでしょう。30年以上前の作品です。結局BMW500RSは何台作ったのか?頭をかしげます。とりあえず水洗いをして状況を判断しました。下の写真、一例ですが当時タイヤの溶解など考えてもいませんでした。いつもプロター讃歌のモデラーがこのままオシャカに出来ません。半分意地で再生することにしました。

水洗い途中でポキポキと素材が壊れていきます。キット整理などするんじゃなかったと今すでに思っています。
前輪の一部

溶解がひどくリムの耳が一部ありません
とりあえずプラ板で裏打ちをして修復の下拵えをしています。
前後輪フエンダー

いずれも取り付けスティがぽっきリ折損しています。スティは半丸かまぼこ型で本格的に丸真鍮パイプに変更したりすると取り付け穴の位置決め、プラ素材との組み合わせなどきわめて時間が必要になります。再生の目標をキット製品に若干手を入れたぐらいに決めました。したがってロッドを半丸に削って裏打ちをしています。素材自体が経年変化で脆くなっているので慎重な工作が必要でした。
ここでも溶解対策(1)

タイヤの溶解はもちろん認識していますが、右のラバーブーツがまた曲者でした。とにかくこのゴム製品と接触した部分は事前処理を講じておかないと必ず溶かして見せます。(TV番組でこんなMCありました)
アンダーブラケットの溶けて短くなった部分をプラ板で継ぎ足しています。インナーチューブはアルミに変えないといけません。3・6mm径で設定しています。
ここでも妖怪対策(2)

ボトムケースもブーツゴムと接触した部分を妖怪に喰ベられていました。キットと同じ構造にしておかないとブーツのセンターが出ません。固定用のリングを準備して貼り付けています。

(閲覧頂いている皆さんがレアキットを製作されるときは、ゴムに接触する部分は必ず遮断用にプラ板を介してください。プラ材はエバーグリーン社製をおすすめします。0・25mm厚は細く裁断してプラリムの内側耳部分に貼り付け可能です。何台かテストしていますが大丈夫です)
ハンドルバー

C社製を使えばきれいに、速く進むのですが今回はキット部品をできるだけ活かすようにしたいと思っています。先ず短すぎるバーを延長して下拵えしています。少し削り込みを加えてそれらしく仕上がればと・・・・・・・・このように古い作品のレストアは根気が一番の感じがします。
「パーツ折れても心は折れない」とうとうプラモつくりに精神論まで出てきました。



だいぶピッチが上がってきました。某球団OBが国民栄誉賞を受賞したからでしょうか。素晴らしいアンチGのA総理。
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